【独占インタビュー】カルヴァーリョとカンビアッソが語る「最高の監督、選手」とは? インテルでプレーした長友佑都は「怪物」 (2ページ目)
【名将モウリーニョはどんな人物?】
――ふたりはジョゼ・モウリーニョ氏の下で指導を受け、CLを優勝したという共通点がありますね。
カンビアッソ:モウは間違いなく、私のキャリアのなかでも最も優れた監督のひとりだ。2009-10シーズンはセリエA、コッパ・イタリア、CLというイタリア史上初の3冠を達成したし、偉大な監督だよ。当時のインテルは、非常にバランスの取れたチームであり、彼がそれを植えつけた。選手にはすごく細かい指示を送り、特にポジショニングに関しては強いこだわりを持っていたね。私が主にボランチでプレーしていたこともあり、さまざまな要求に応えるのは大変だったけど、選手としての成長にも繋がった。
カルヴァーリョ:モウは本当に細かいよね(笑)。特徴をひと言で言うなら、"偉大な戦術家"だ。CBでプレーした私も、ポジショニングは何度も、何度も、指摘されたよ。特にチェルシー時代はその傾向が一層強くなった。ひとつ言えることは、彼は間違いなく私が見てきた監督のなかで最高である、ということだ。恩師でもあり、最も尊敬する人物でもあるね。
――それぞれ、クラブでの印象深い出来事を挙げるとするなら?
カンビアッソ:やはりインテル時代のCL優勝は思い出深いよ。セリエAは4連覇中だったけど、CLではなかなか勝てなかったから。チームには私とハビエル・サネッティ、ワルテル・サムエル、ディエゴ・ミリートと4人のアルゼンチン人がいて、ブラジルのルシオやマイコン、ジュリオ・セザル、コロンビアのイバン・コルドバと南米色が強く、居心地もよかった。あと、あの年のサミュエル・エトーは強烈だったね。翌年の「クラブワールドカップ」を制し、世界一になれたことも私にとっては大きな意味があったよ。
カルヴァーリョ:チェルシーでモウと過ごした時間、3度のリーグ優勝は誇らしいキャリア。私はジョン・テリーとCBを組むことが多かったが、彼との相性は抜群だった。テリーがFWにアタックし、私がスペースをカバーする。コンビとしてお互いの意図が、手に取るようにわかった。後ろにはペトル・チェフが控え、前にはクロード・マケレレがいたし、相手チームからすると隙がない守備力を持ったチームだったと思うよ。
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