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識者5人が選んだJリーグ30年のベストイレブン。「最強助っ人」「史上最高のGK」「歴代随一の打開力」など豪華な顔ぶれ (4ページ目)

【大久保嘉人の3年連続得点王は随一の実績】

原山裕平(スポーツライター)

この記事に関連する写真を見るFW/三浦知良、中山雅史、大久保嘉人 
MF/中村俊輔、ストイコビッチ 
MF/ドゥンガ、遠藤保仁 
DF/中澤佑二、田中マルクス闘莉王、ペレイラ 
GK/楢﨑正剛

 30年の歴史のなかでたった11人しか選べないのは至難の業だったが、チームに対する貢献度、印象度、稼働率などを踏まえて歴代ベストイレブンを選出した。

 GKは、このポジションで唯一のMVP受賞者である楢﨑正剛で決まりだろう。若くしてポジションを掴み、42歳まで現役を続けた名古屋グランパスの守護神が、Jリーグ史上最高のGKであることは間違いない。

 最終ラインの3人も、いずれもMVPを受賞している。中澤佑二は当時、堅守を誇った横浜F・マリノスの象徴で、田中マルクス闘莉王は規格外のプレーで浦和レッズの初優勝の立役者となった。ペレイラはスター軍団のヴェルディ川崎において、その質実剛健なプレーで安定を担保した。

 2ボランチはJ1リーグ歴代最多出場記録保持者であり、日本サッカー史上最高のパサーである遠藤保仁は外せない。そのパートナー選びは難儀したが、ジュビロ磐田の黄金時代の礎を築いた当時現役セレソンの"闘将"の存在感は別格だった。

 攻撃的MFには昨季限りで惜しまれつつ引退した中村俊輔と、日本に世界レベルを教示したドラガン・ストイコビッチを選出。前者は魔法のような左足を武器に2度のMVPに輝き、後者は超絶技巧で観る者を魅了。多くのファンに愛された"ピクシー"は、歴代最高の外国籍選手と言っても差し支えないだろう。

 多士済々のFWは選択肢が多かったが、その活躍もさることながらインパクトを考慮。黎明期を彩ったカズはJリーグの存在を世に知らしめた張本人であり、中山雅史は4試合連続ハットトリックと超人的なパフォーマンスを披露。

 J1歴代最多得点者である大久保嘉人は、前人未到の3年連続得点王に輝くなど随一の実績を誇るのはもちろん、その気性の荒さから何度も退場となるなど、"ヒール"としての印象も強い。良くも悪くも、話題を提供してくれるプレーヤーだった。

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