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鹿島の栄光の歴史には常にブラジル人がいる。
現コンビの貢献度は? (3ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • photo by AFLO

 変革のシーズンは開幕当初こそ苦しんだものの、ザーゴ監督のスタイルが次第に浸透すると、着実に状態は上向きに。8月下旬からは7連勝を達成し、一気に上位争いに加わった。

 そこには、ふたりの新助っ人の活躍も見逃せない。ファン・アラーノは巧みなテクニックを駆使して多くのチャンスを生み出し、エヴェラウドは力強いフィニッシュワークでチームトップの13ゴールを記録(リーグ2位)。過去のブラジル人選手にも引けを取らないパフォーマンスを示し、チームを牽引している。その意味では"当たり"と言えるかもしれない。

 もっとも、シーズン終盤に訪れたACL出場権を争うライバルとの一戦で、あっさりと敗れてしまう姿は鹿島らしくないものだった。退場したファン・アラーノだけでなく、エヴェラウドもいい形でボールを受けられずに不発に終わった。決して彼らの出来だけが問題だったわけではないが、苦しい状況でこそ結果を出した先達と比べると、影響力という意味では物足りなさは否めない。

 今季も無冠が濃厚となったなか、鹿島は残りの試合で来季につながる希望を見出すことができるのか。このブラジル人コンビが、その成否を左右することになるだろう。

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