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日本代表入りも。FCソウル・髙萩洋次郎、
韓国仕込みの「力強さ」 (4ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki  山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

 これまで日本代表の「海外組」というと、そのほとんどすべてがヨーロッパでプレーする選手だった。ヨーロッパへの移籍はステップアップとして高く評価される一方で、アジアへの移籍は軽視される。そんな傾向があったことは否めない。

 たとえば、2013年のACLでソウルが準優勝したときには、かつて浦和でプレーしていた日本国籍を持つFWエスクデロ・セルヒオが活躍した。エスクデロはストライカーとしてチームをアジアの決勝まで導き、Jクラブを上回る成績を残したわけだが、それでも日本代表に彼の名が加わることはなかった。これでは選手が、アジアへの移籍に二の足を踏んだとしても無理はない。

 だが、もしハリルホジッチ監督が髙萩を日本代表に招集することがあれば、今後アジアへの移籍に対する見方も変わるかもしれない。

 髙萩は、決して過去に成功例が多いとは言えない韓国クラブへの移籍によって、自らに足りなかったものを補い、サッカー選手として一段レベルアップした。ヨーロッパに渡るだけが成長の手段ではないことを、証明して見せた。

 海外とは、ヨーロッパだけにあらず――。

 髙萩洋次郎が切り開いた道は、彼自身にとどまらず、今後の日本サッカーにとっても大きな価値を持つものになるのかもしれない。

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