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サッカー日本代表3月のメンバーを予想 予選突破目前のいま、どんな顔ぶれで臨むべきか (3ページ目)

【パリ五輪世代の積極的登用を】

浅田真樹(スポーツライター)

この記事に関連する写真を見るFW/町野修斗(大迫勇也) 
MF/前田大然、旗手怜央(三戸舜介) 
MF/中村敬斗、田中碧(藤田譲瑠チマ)、佐野海舟、毎熊晟矢(中野就斗) 
DF/高井幸大(渡辺剛)、板倉滉、関根大輝 
GK/鈴木彩艶

 ほぼ最終予選突破が見えた今、希望的選考基準をざっくりとまとめれば、(1)常連のヨーロッパ組はできるだけ一回休み、(2)これまで出場機会が少なかった(しばらく代表から遠ざかっていた)ヨーロッパ組の起用、(3)パリ五輪世代の積極的登用、(4)新戦力(できれば国内組)の発掘、である。

 現在の日本代表は史上最強と称されるほどに選手個々のレベルは高く、しかも層が厚くなっているのは確かだが、若手(20代前半以下)の招集が進んでいない。4年前には、すでに東京五輪世代の多くがA代表を経験していたのに比べると、パリ五輪世代はその数が明らかに少ないのだ。

 まだ実力が足りないのだから仕方がない、と言ってしまえばそれまでだが、日本代表は来年のワールドカップで活動が終了するわけではない。その先もずっと戦い続けなければいけない以上、年齢構成において狭間のない強化が求められる。それを考えれば、パリ五輪で活躍した高井幸大、関根大輝、藤田譲瑠チマ、三戸舜介といった選手の招集、さらには試合での起用を増やしていきたい。

 また、ポジション別の話をすれば、今回は上田綺世をはじめ、FW陣にアクシデントが目立ち、従来選ばれていた選手の招集が難しい状況にある。だとすれば、ドイツで調子を上げている町野修斗も久しぶりに見てみたいし、調子のいい国内組の抜擢があってもいい。

 実績のある大迫勇也や武藤嘉紀のベテラン勢が復帰するのもいいし、昨季活躍のジャーメイン良や鈴木優磨、あるいは、今まさに勢いに乗っている福田翔生あたりの大抜擢があってもおもしろい。最近はヨーロッパ組偏重の選考が続いているだけに、国内組全体のモチベーションを上げるきっかけにもなるようなビッグサプライズがほしいところだ。

 その他の国内組では、サンフレッチェ広島の両翼、東峻希と中野就斗にも期待している。特に中野は右利きの右ウイングとして、カットインではなく縦に仕掛けられる貴重な人材。3バックをこなせるほどの守備力も備えており、国際舞台で試してみたい選手である。

後編「4バックを推す識者たちが考えたメンバー&布陣」>>

著者プロフィール

  • 原山裕平

    原山裕平 (はらやま・ゆうへい)

    スポーツライター。1976年生まれ、静岡県出身。2002年から『週刊サッカーダイジェスト』編集部に所属し、セレッソ大阪、浦和レッズ、サンフレッチェ広島、日本代表などを担当。2015年よりフリーランスに転身。

  • 西部謙司

    西部謙司 (にしべ・けんじ)

    1962年、東京生まれ。サッカー専門誌「ストライカー」の編集記者を経て2002年からフリーランスに。「戦術リストランテ」「Jリーグ新戦術レポート」などシリーズ化している著作のほか、「サッカー 止める蹴る解剖図鑑」(風間八宏著)などの構成も手掛ける。ジェフユナイテッド千葉を追った「犬の生活」、「Jリーグ戦術ラボ」のWEB連載を継続中。

  • 浅田真樹

    浅田真樹 (あさだ・まさき)

    フリーライター。1967年生まれ、新潟県出身。サッカーのW杯取材は1994年アメリカ大会以来、2022年カタール大会で8回目。夏季五輪取材は1996年アトランタ大会以来、2020年東京大会で7回目。その他、育成年代の大会でも、U-20W杯は9大会、U-17W杯は8大会を取材している。現在、webスポルティーバをはじめとするウェブサイトの他、スポーツ総合誌、サッカー専門誌などに寄稿している。

【画像】あと1年! 識者が予想する2026年ワールドカップのサッカー日本代表メンバー

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