森保ジャパンの新チームにベテラン勢は必要か 次のW杯に向けたスタート地点で5人の識者の見解は (3ページ目)

  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

【多くのポジションでベテランを上回るタレントがいる】

原山裕平(サッカーライター)

 ワールドカップのような短期決戦では経験豊富なベテランの存在は不可欠で、それは過去の大会でも証明されている。しかし3年半後の本大会を目指す新チームの立ち上げ時には、すでに実力がわかっているベテランよりも可能性を秘めた若手にチャンスを与えたほうが賢明だろう。

 先のワールドカップでオーバー30だった選手は8人で、レギュラー格だったのは権田修一(清水エスパルス)、吉田麻也(シャルケ)、長友佑都(FC東京)の3人。酒井宏樹(浦和レッズ)はケガの影響もあり出番が限られ、谷口彰悟(アル・ラーヤン)は3戦目から出場機会を得たものの、川島永嗣(ストラスブール)、シュミット・ダニエル(シント=トロイデン)、柴崎岳(レガネス)の3人には出番は訪れなかった。

 このなかから今回のメンバーに選ばれそうなのは、層の薄い右サイドバック(SB)の酒井宏樹と、全員が30代のGKのなかでは最年少だったシュミット・ダニエルくらいだろう。

 ほかのポジション(センターバック、左SB、ボランチ)には彼らの存在を上回れるだけのタレントは揃っている。経験値を落とし込む役割は、カタールのピッチに立った中堅選手で務まるはずで、本大会ならまだしも、リスタートを切る現時点でベテランを招集するメリットはさほどないと考える。

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