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日本代表はオーストラリアに勝てるのか。豪州のプレースタイルと気になる選手は? (2ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by AFLO

 両国の関係は、この2011年アジアカップ決勝戦を機に逆転した。以降、優位に立っているのは日本。一度もオーストラリアに敗れていない。日本が最後に敗れたのは2009年6月まで遡る。南アフリカW杯アジア最終予選のアウェー戦に1-2で敗れた一戦だ。

 以降、日本の4勝3分。とはいえ、試合はすべて1点差だ。毎度、接戦を繰り広げている。ただ、少なくとも2006年ドイツW杯で味わった劣等感は、消滅している気がする。この力関係をFIFAランクにあてはめれば、26位対32位になるが、今回、目を凝らすべきは、日本のこの微妙な格上感だ。それがどうピッチに反映されるか。

 オーストラリアはここまで3戦3勝。勝ち点を9まで伸ばしている。日本とのアウェー戦に引き分けても特段、問題はない。気楽さがあるのに対し、日本は追い込まれている。格上であるにもかかわらず、大きな不安を抱えている。引き分けでも苦しい状況に追い込まれている。

 引き分けは狙ってできるものではないが、オーストラリアはどんな出方をしてくるだろうか。守備を固めて地味に戦うのか。それともオーソドックスに戦うか。

 グラハム・アーノルド監督はサンフレッチェ広島に在籍していた(1997-98年)過去がある。ストライカーとして28試合に出場して7ゴールをマークしている。森保一監督とは2シーズン、チームメートだったわけだ。当時の広島は5バックで守る守備的なチームとして知られていたが、監督としてのアーノルドは攻撃的だ。ボールを支配するスタイルを好む。その後、広島の指揮官となった森保監督とは対照的だ。
 
 攻撃的とはいえ、世界の基準に従えばオーソドックスなサッカーだ。もっと言えば、ちゃんとしたサッカーとなる。その4-2-3-1のサッカーには大きな穴がない。高い位置からキチンとプレスがかかる仕組みになっている。同じ4-2-3-1を敷きながら、左ウイング南野拓実が、所定のポジションにいない時間が圧倒的に長い森保ジャパンとの違いである。

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