松木安太郎流、サッカー解説の心得。オーストラリア戦はネガティブを排除し「応援目線」

  • 津金壱郎●取材・文 text by Tsugane Ichiro

カタールW杯アジア最終予選特集
松木安太郎さんインタビュー@前編

 来年11月に開催されるカタールW杯への出場権をかけて、今年9月からアジア最終予選が始まった。日本代表はホームで行なわれた初戦、オマーンに0−1で敗れるという波乱のスタート。5日後の第2戦の中国には1−0で勝利したものの、10月シリーズの第3戦サウジアラビアにも敗北を喫した。

 正念場となるホームの第4戦。もう負けられない10月12日のオーストラリア戦は、テレビ朝日で放送される。となると、出番となるのは、松木安太郎氏だ。ファンが固唾を飲んで見守る状況のなか、いったいどんな名解説ぶりを発揮してくれるのか。松木氏に日本代表への思いを語ってもらった。

オーストラリア戦で「松木節」は炸裂するかオーストラリア戦で「松木節」は炸裂するかこの記事に関連する写真を見る---- 先日行なわれたW杯アジア最終予選、日本代表はサウジアラビア戦に0−1で敗れました。これでアジア最終予選10試合のうち、日本は3戦を終えて1勝2敗。出場権獲得に向けて苦しい状況に追い込まれました。

「万が一の事態が起きてしまったというのが、率直な感想ですね。アウェーの厳しい環境で戦わなければいけないサウジアラビア戦は、勝ち点1を手にできる引き分けでもよしとしましょうと思っていたんだけど......。もちろん日本代表が負けることも想定はしてはいたけれど、現実のものになっちゃうとはって感じですよ」

---- サウジアラビアがホームの試合は、前回のW杯アジア最終予選でも日本は落としています。やりにくい環境なのでしょうか?

「その試合はボクも解説として現地に行きましたけど、とにかくアウェーの雰囲気が普通の10倍くらい濃いんですよ。暑さと湿気もあるしね。今回も直前になって入場制限が撤廃されて6万人の観客が入る完全アウェーの雰囲気で、日本代表にとってやりにくかったのは間違いないよね。ただ、それは言い訳にはできないですけど」

---- 次は10月12日、サウジアラビアと並んでグループ1位のオーストラリアをホームに迎えます。テレビ朝日で中継もされるこの試合は、松木さんの出番です。意気込みを教えてください。

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