2021.10.12

日本代表はオーストラリアに勝てるのか。豪州のプレースタイルと気になる選手は?

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by AFLO

カタールW杯アジア最終予選特集

 日本対オーストラリアと言われて想起するのは、2011年1月のアジアカップ決勝だ。0-0で迎えた延長後半、長友佑都の左からのセンタリングを、李忠成が左足ボレーで仕留め、日本が1-0で勝利した、ドーハのハリファスタジアム(カタール)で行なわれた一戦である。

 試合内容で勝っていたのはオーストラリア。番狂わせとまでは言わないが、日本の順当な勝利とは言えなかった。まさかのゴールに大喜びした記憶がある。両国の関係はそれまで、オーストラリアが優位な立場にあった。それを象徴した一戦が2006年ドイツW杯だった。ジーコジャパンは当時、オセアニア代表として出場していたオーストラリアと初戦で対戦。先制点を奪ったものの、後半、地力の違いを見せつけられ、立て続けに失点。1-3で完敗した。

 フース・ヒディンク対ジーコという監督の関係はもちろん、メンバーの顔ぶれを見ても、差は歴然としていた。

 2000-01のチャンピオンズリーグで準決勝まで進んだリーズ・ユナイテッドの看板アタッカーだったハリー・キューウェル、マーク・ヴィドゥカを筆頭に、マーク・ブレシアーノ(パルマ)、ブレット・エマートン(ブラックバーン)、ティム・ケーヒル(エバートン)、ジェイソン・クリナ(PSV)など、オーストラリアは欧州の知られたクラブでプレーする知られた選手で固められていた。

 日本はその絶対数で劣っていた。欧州でプレーするオーストラリア人選手は当時、すでに数十人いた。自国リーグ(Aリーグ)でプレーする代表級選手は数えるほどで、世界的にも珍しいインターナショナルな雰囲気を漂わせた代表チームだった。

オーストラリア代表の中盤を仕切るアイディン・フルスティッチ(フランクフルト)オーストラリア代表の中盤を仕切るアイディン・フルスティッチ(フランクフルト) この記事に関連する写真を見る  それに輪をかけるのが、移民を多く招き入れているオーストラリアという国の特殊性だ。今回の代表メンバーには、従来から多かった英国系、旧ユーゴスラビア系、ギリシャ系に加え、南スーダン、フランス、オーストリア、イランなど、一段と多彩になっている。先述のヴィドゥカが、ルカ・モドリッチ(クロアチア代表、レアル・マドリード)と親戚関係にあることは有名な話だ。この無国籍感に溢れたバラエティ豊かなチーム編成に、つかみどころのなさを感じるのは、筆者だけだろうか。