森保ジャパンの基本は守備。
サンフレッチェより、むしろアントラーズ
森保一監督が就任し、初の公式戦となるアジアU-23選手権に臨んだU-21日本代表は、準々決勝敗退に終わった。
最後はウズベキスタンに0-4の大敗を喫する結末となったが、23歳以下のアジア王者を決める大会に21歳以下の選手だけで出場しながら、グループリーグは3戦全勝の首位通過。内容的に見ても、チーム立ち上げから間がなく、わずかな準備期間で臨んだ大会としては、まずまずの戦いぶりだったのではないだろうか。
実際、森保監督も相応の手ごたえを感じていたようで、グループリーグを終えた時点で次のような話をしている。
「今の段階としては、割と(自分が目指すサッカーを)できてきていると思う。このチームになってまだ2週間ちょっとでこれだけできるというのは、選手たちが日頃から各クラブで訓練されているんだなと感じる。思ったよりも選手たちが表現してくれていると、僕のなかでは思いながら見ている」
わずかな準備期間の中でも守備面ではそれなりの成果を見せた森保ジャパン
とりわけ短期間で戦術が浸透していたのは、守備面である。ベースとなるフォーメーションの3-4-2-1から、守備時は5-4-1へとシフトするが、後ろに引いて守りを固めるわけではない。高い位置からボールにプレッシャーをかけつつ、サイドで囲い込む、あるいはインターセプトを狙うといった守り方ができていた。
攻撃面では重心が後ろに下がり、なかなかボールが前に進まず、もどかしさを感じるシーンが目立ったが、現時点では、よくも悪くもこんなものだろう。サンフレッチェ広島時代から森保監督を支えてきた下田崇GKコーチも、「まずは土台があったうえで、そこから選手それぞれの個性をどうチームとして組み合わせていくかにつながる。まずは本当に基礎の基礎のところから始めているんだと思う」と語る。
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