イラク戦は「大人の戦い」。今がピークの日本に募る不安 (3ページ目)
そう考えると、このイラク戦の結果は少しも喜べなくなる。逃げ切りができなければ、長谷部、遠藤、今野を呼んだ意味はゼロになっていた。彼らではなく、若手を起用してそれができるか。このアジアカップは、2018年を考えれば、その可能性を探る機会に充てるべきだった。僕はそう思っている。この後の3年半で、こうした機会はそういくつもない。
この試合で代表キャップ150回を数えた遠藤は「自分では、まだ若いと思っている」と述べた。2018年も大丈夫であることをアピールしているように聞こえたが、それはあくまでも、1選手の言い分である。そうあることを願いたいが、日本人全員が信じるわけにはいかない淡い願望だ。
PKによる1-0ながら、悪くない勝利だった。まさに大人の戦いをした日本だが、大人が大人の戦いをするのは当たり前の話に過ぎないのだ。繰り返すが、日本は今がピーク。今回のアジアカップで見事優勝を飾っても、今後に向けての不安をぬぐい去ることはできない。
3 / 3