2015.01.20

「中盤」香川真司がアジアカップでつかみたいもの

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by Getty Images

 パレスチナに4−0、イラクに1−0と2連勝。ここまで日本代表の戦いぶりは悪くはない。得点者も遠藤保仁、岡崎慎司、本田圭佑、吉田麻也、そして本田と、バランスがとれている。得点パターンも、流れの中からあり、セットプレイありと、バラエティに富んでいる。だが、やはり寂しいのは香川真司に得点がないことではないか。今季前半戦、ドルトムントで戦っていた時と同様、オーストラリアでも香川は「得点という結果で……」と、繰り返し語っている。

イラク戦に先発フル出場した香川真司 アギーレジャパンがスタートして以降、香川に与えられているのは4-3-3の中盤の「3」のうちの1枚、いわゆるインサイドハーフと呼ばれるポジションだ。攻撃的ではあるものの、前線の3枚を使うさばき手、パサーとしての働きも重要な役割の一つになる。

 その中盤的な動きは、香川が本来望んでいるものではないことは確かだ。また、中盤でプレイすることは、前の3枚に比べて格段に守備の負担がかかる。「守備に回ることは攻撃の負担になるのか」という質問に対して、香川は「いや、特に感じることはないですけど、もちろんやっぱり多少遅れる部分が前の選手に比べてあるので、難しさはあります」という微妙な答えを返している。負担そのものについては否定しつつも、簡単でないことは認めている。

 香川本人は、「自分はフィニッシャーである」ことに強いこだわりと自信を持っている。もちろん、彼がこれまで積み重ねて来たキャリアがそうだったからだ。セレッソ大阪でも、移籍したドルトムントでも、そしてマンチェスター・ユナイテッドでも、結果は得点という形で出してきた。