ザッケローニが考える「チームの成長」に必要な要素とは? (3ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki 早草紀子●撮影 photo by Hayakusa Noriko

 しかし、いつまでも本田次第で出来不出来が大きく左右されるチームであっていいはずがない。ザッケローニ監督が語る。

「チームとしていつも向上心を持って成長していかないといけない。成長しようという気持ちがなければ、現状はキープできても、あとは右肩下がりになっていくしかない」

 そして指揮官は、自らの言う「成長」について、「チームの質を高めるために力のある選手を連れてくること。スピード、精度を高めること。また、新しいことにチャンレンジすることや、オプションを作ることも成長のひとつだと思っている」と話している。

 優勝した2011年アジアカップ以来、メンバーを固定することでチームの熟成につなげてきた日本代表だが、そうした強化の進め方にも限界が見えてきた。

 ならば、豊田陽平(鳥栖)や柿谷曜一郎(セレッソ大阪)といった、Jリーグで活躍している選手を決定力不足解消のために試してみてもいいだろう。あるいは、オプションとしての「3-4-3」をさらに本腰を入れて取り組むこともいいだろう。

 ワールドカップ出場が決まったとはいえ、本当の勝負はこれから。日本代表には、さらなる「成長」が求められている。

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