【プロ野球】「今の阪神なら一気にいける」原口文仁が語る佐藤輝明、森下翔太、大山悠輔の進化と優勝への最後のピース (2ページ目)
── 佐藤選手や森下選手はタイトル争いにも絡む活躍を見せています。元チームメイトの視点から見て、今年の彼らの技術的な変化やすごみはどこにありますか。
原口 テル(佐藤輝明)に関しては、打率をしっかり残せている点が進化です。本人に聞くと「ポイントを近くして、身体の近くまでボールを呼び込むようにした」と言っていました。ひきつけて打てるようになったことで、外角の球を逆方向にしっかりコンタクトできていますし、甘い球は圧倒的なホームランにする。手先で打つのではなく、体幹や胴体の回転という「軸回転」で力強く振れているので、去年よりもすごみが増していますね。
翔太にしても、年々キャリアハイを更新していて、今季は前半戦ですでに20本塁打をクリアしました。オフから取り組んでいる体重移動の配分やバットの軌道が、彼自身の感覚として見事にハマっているのだと思います。
── 5番を打つ大山選手の変化はいかがでしょうか。
原口 悠輔に関しては、今年のキャンプで見た時から変化を感じていました。昨年までは、まだ若かったテルや翔太を助けようと、少し制約をかけながら打席に立っている部分がありました。でも、今年はふたりが一人前に育ったことで、悠輔自身が「自分のバッティング」に100%フォーカスできています。
若い頃のようにしっかりバットを振って遠くに飛ばす、身体全体を使ったスイングがキャンプから戻っていました。今年もクリーンナップの3人全員が打っていますし、それぞれが20本、30本と本塁打をクリアする可能性を持っています。お互いを支え合う時期を乗り越えて、3人がもうひとつ上のレベルに行っているなと感じますね。
【個性が光る強力クリーンナップ】
── 報道を通じて見る姿と、同じユニフォームを着ていたからこそわかる彼らの素顔や性格について教えてください。
原口 悠輔はすべての野球選手、そして子どもたちにとっての最高の見本です。練習に対する姿勢もそうですし、試合でどんな凡打になっても絶対に一塁まで全力疾走する。この143試合ある長いシーズンのなかで、当たり前のことを当たり前に積み重ねられるのが彼のすばらしい性格であり、野球への姿勢です。
テルは、自分のペースやコンディションをしっかり把握していて、決して流されない強い「個の軸」を持っています。プレッシャーのきついタイガースで活躍するうえで、一番重要な要素を彼は1年目から持っていました。西宮という地元で育った環境も影響しているのかもしれません。そして翔太は、とにかく天真爛漫(笑)。喜怒哀楽がすべて身体からあふれ出てしまう。メンタル面でもまだ伸びしろがありますから、悠輔やテルの背中を見て、次の世代を引っ張るチームの鏡になっていってほしいです。
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