【プロ野球】日本一から一転、メキシコで知らされたホークスへのトレード 濵口遥大は「もう頑張るしかなかった」と前を向いた (3ページ目)
実戦不足、投げ込み不足の実感もあり、また自ら志願して翌シーズンからリリーバーとして再スタートするにあたり、意気軒高で海を渡った。到着早々、チームが変わるなど苦労はあったが、濵口は明るい未来を見据えメキシコ・ウインターリーグで中継ぎとして腕を振った。
「僕のわがままでメキシコへ行かせてもらったんですが、ベイスターズや現地の球団に動いてもらいプレーすることができ本当に感謝しています。最初しばらくはひとりきりだったので、つたないスペイン語で監督やコーチと意思疎通を図るなど積極的に、必死に食らいつきながらプレーできたのは楽しかったですし、本当にいい経験になりましたね」
そしてウインターリーグ期間中の12月23日、ソフトバンクの三森大貴とのトレードが両球団から発表された。運命が突如として動く。この2週間前、濵口と一緒にメキシコにいた上茶谷大河が現役ドラフトで同じソフトバンクに移籍が決まっていたため、ファンの驚きは大きなものだった。
発表の前日、濵口は球団からトレードが決まったことが伝えられた。その時、正直どのように思ったのだろうか。
「『ああ、このタイミングなんだ』とは思いましたが、ショックということはありませんでした。戦力外も含め、いろいろと覚悟していたところはあったので」
ドラフト1位で入団した2017年は10勝を挙げ、セ・リーグ新人特別賞を獲得するなど華々しいデビューを飾ったが、結局これがキャリアハイとなり、直近2年間は通算5勝と苦しい時間を過ごしていた。だからこそ察するところもあり、ある意味、どこかで腹をくくっていた。
「だからトレードを言い渡されてネガティブな感情はありませんでしたし、状況を飲み込むのは早かったと思います。それにチャンスというか、もう一度フラットに、自分を一からつくり上げることができると思い、『もう頑張るしかないな』って」
踏み止まっている時間は濵口にはなかった。危機的な状況であることは変わらず、プロ野球選手として生き残らなければならない。
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