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【プロ野球】WBC日本代表・宮城大弥が父と叶えた恩返し「夢をあきらめざるを得ない子どもたちを少しでも減らせたら」 (3ページ目)

  • 白鳥純一●取材・文text by Junichi Shiratori

【お世話になった地域の人たちへの恩返し】

 そう話す氏は、沖縄県宜野湾市にスポーツ用品店を開業。2022年6月には息子と共同で「貧困を理由に夢をあきらめることがないように」との思いをこめた「一般社団法人宮城大弥基金」を設立し、かつて宮城家が悩まされた高額な遠征費や用具購入費用の支援を行なっている。

 昨年3月には、元チームメイトの山本の計らいもあって、基金のサポートを受ける11名が、東京ドームで行なわれたドジャースvsカブスのメジャー開幕戦を観戦した。トップレベルのプレーを間近で見た経験は、かけがえのない時間になった。

「これまでに多くの子どもたちと関わる機会がありましたが、家庭の事情で野球をやめてしまう少年・少女たちもたくさん見てきました。なかには、そのあとに間違った方向に進んでしまう子もいて、歯がゆい思いをしてきました。僕らが全力で野球を続けられるようなサポート体制を整えることで、夢をあきらめざるを得ない子供たちを少しでも減らせたらと思っています。

 これまで、たくさんの方にお世話になったおかげで大弥の活躍があると思っています。地域の皆さんに成長させてもらって、今の僕たちがある。それらを今度は、地域に還元できたらと思います」

 宮城が中学3年時に誓い合った"恩返し"を、今後も継続していく。

 最後に氏は、3月5日に幕を開けるWBCを戦う息子に対して、次のようにエールを送った。

「これまで、たくさんの厳しい状況に直面しましたが、夢をあきらめさせることなく好きな野球をやらせてあげて本当によかった。WBCは一流の選手同士が戦う世界なので、厳しい状況に陥ることもあるかもしれませんが、活躍を信じています。そして、その姿を見た子供たちに、夢を追いかける大切さを感じてもらえたら、これ以上うれしいことはありません」

 父の思いも背負ったプロ7年目のサウスポーが、世界一を目指してマウンドに上がる。

【取材協力】

風来坊株式会社

鰐川せりな 秋山高志

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