検索

【プロ野球】ヤクルト・北村恵吾が天性の勝負勘を武器に目指す「ポスト村上宗隆」の座 (3ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya

 坪井コーチは北村に「なんで打てたのか、なぜ打てなかったのかを自分で説明できるようにならないと長続きしないよ」と、その重要性を説いたという。

「今は自分の理想の形が見えてきたことで、だいぶ説明できるようになりました。そのうえで、まず自分が感じたことを話すと、坪井さんが『オレはこう思うよ』と意見を返してくれる。『ここがしっくりこない』と伝えれば、時間を逆算してなぜそうなったのかを分析してくれる。そして、翌日の早出練習でそのポイントを意識して取り組むと、すぐにいい時の感覚に戻れる。あれは本当に大きかったですね」

【勝負勘に長けている】

 10月27日、フェニックスリーグ最終戦。西都原運動公園野球場では、宮出隆自打撃コーチが北村のフリー打撃のピッチャーを務めていた。

「ありがとうございました」

 打撃練習が終わり、北村は宮出コーチにそう言うと、少し間を置いてからもう一度「ありがとうございました」とお礼した。

 宮出コーチは2013年にヤクルトの二軍打撃コーチに就任し、その後は一軍打撃コーチ、一軍ヘッドコーチ、再び二軍打撃コーチとして選手を指導してきた。そして、この日をもって現場を離れることが決まっていた。

 宮出コーチが北村について、次のように語る。

「恵吾は駆け引きが上手というか、勝負勘に長けているというか、それが武器ですよね。考える能力ってなかなか身につかないものですが、恵吾は入った時から持ち合わせていました。プロ野球は誰かが抜ければ、そこに新しい人が入ってくる世界。今年、一軍である程度結果を残せたことは、来年につながっていくと思います。

 そこで油断せず、課題をしっかり突き詰めるオフにして、来年をいい形で迎えて競争に勝って、4月のスタメンに自分の名前があったらうれしいじゃないですか。彼がこれからどんな選手になっていくのか。今後は一ファンとして見守っていきます(笑)」

3 / 4

キーワード

このページのトップに戻る