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2025年の日本ハム打線は「ビッグバン打線」を超えるか? 鶴岡慎也が語る9年ぶり優勝の可能性

  • 水道博●文 text by Suido Hiroshi

 新庄剛志監督となって4年目を迎えた今季、長打力と機動力を兼ね備えた強力打線で快進撃を続けている日本ハム。若手スラッガーたちが着実に成長を遂げ、かつての「ビッグバン打線」を彷彿とさせる破壊力を見せている。はたして2016年以来の優勝はあるのか。日本ハムOBである鶴岡慎也氏に今季の日本ハム打線、そして優勝の可能性について聞いた。(成績は全て5月26日現在)

日本ハム打線を牽引する野村佑希(写真左)と清宮幸太郎 photo by Sankei Visual日本ハム打線を牽引する野村佑希(写真左)と清宮幸太郎 photo by Sankei Visualこの記事に関連する写真を見る

【新庄剛志流の地位が人をつくる采配】

── 清宮幸太郎選手、万波中正選手、野村佑希選手の「ロマン砲トリオ」は、破壊力満点です。5月6日のオリックス戦では、3人揃って本塁打をマークしました。

鶴岡 新庄剛志監督の就任(2022年)当初から、ポテンシャルが高く、夢とロマンを併せ持つ3人は、大いなる期待を寄せられていました。"3人揃い踏み弾"は2023年以来、2度目ですが、他球団からすれば脅威ですよね。

── 野村選手は昨年オフのファンフェスタで、新庄監督から開幕投手に指名された金村尚真投手とともに、開幕4番を明言されました。15試合60打席が判断の目安と言われていましたが、ここまで見事な結果を残しています。

鶴岡 そうですね。2023年に万波が25本塁打、74打点を挙げ、昨年は清宮が規定打席未到達ながら打率.300、15本塁打でブレイクしました。今年は「野村を覚醒させる」と言わんばかりにプレッシャーをかけました。現在は左脇腹痛で戦列を離れていますが、重症ではなく、それまで36試合に出場してチーム最多の39安打、打率.291をマークしています。

── 今シーズン、野村選手はどんなところがよくなったのでしょうか。

鶴岡 打率3割、30本塁打を狙えるミート力と長打力を持っているにもかかわらず、昨年まではボール球に手を出して凡退するケースがよくありました。それが今年は選球眼がよくなり、さらにスイングする際、軸になる右足が折れなくなり正確性が増しました。数字を残していることで自信を持ったこともあると思いますが、打撃のなかで"リズム"が出てきましたよね。

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