WBCまであと1年 侍ジャパンのメジャーリーガーでは賄えないポジションと候補者を考えてみた! (3ページ目)
30歳の内野手は6年ぶりの日本代表入りとなったなか、井端監督は高い評価を口にした。
「守備でも、ノーアウトランナー1塁でセカンドゴロをセカンドでフォースプレーにしたのはすごくすばらしかったと思います。彼の持っているものを十分に発揮してくれました」
WBC本番では、右打者で長打力を備える牧秀悟(DeNA)、ミート力とユーティリティ性を併せ持つ小園海斗(広島)が有力。さらに前回、右手の小指を骨折しながら強行出場し、優勝に貢献した源田壮亮(西武)も控えている。球界きっての守備力とつなぎの打撃を兼ね備える源田を超えるショートは、まだ国内に現れていないのが現状だ。
そうしたなか、二遊間に誰を加えるのか。昨季自身初の全試合出場を飾った吉川は、頭ひとつ抜けた存在だ。WBC出場について聞くと、慎重な答えが返ってきた。
「まずはシーズンが最優先だと思います。そこでケガとかアクシデントがあったら、その先はまずないので。シーズンでしっかり結果を残さないと、そういう候補にも入ってこないと思います」
入団以来、故障の多いキャリアを歩んできたが、31歳で迎える大舞台で名を連ねることはできるか。吉川にとって、今季は極めて大事な1年となる。
【激化する左のリリーフ枠争い】
侍ジャパンにとってもうひとつのポイントである「左のリリーフ」では、今回のオランダ戦では橋本侑樹(中日)、河野竜生(日本ハム)、塹江敦哉(広島)がメンバー入りした。
昨季パ・リーグ最多の33ホールドを記録して最優秀中継ぎ投手に輝いた河野は、6日の試合で1イニングを三者凡退。計10球で仕留めて、井端監督も高評価を与えた。
「小気味いい投球でした。彼の特徴はコントロールと、横滑りするスライダー。今日は右バッターとの対戦だったので、左に対してどうなのかというところですけど、レギュラーシーズンでしっかり見ていきます。1年間、ケガなく終えてくれれば候補に挙がってくるのは間違いないと思います」
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