WBCまであと1年 侍ジャパンのメジャーリーガーでは賄えないポジションと候補者を考えてみた! (2ページ目)
以上のように考えると、国内組で、特に台頭が求められるのは「キャッチャー」「二遊間」「左のリリーフ」だろう。
今回のオランダ戦で招集された捕手は、山本祐大(DeNA)、岸田行倫(巨人)、海野隆司(ソフトバンク)。そのなかで井端監督が以前から高い期待を口にしてきたのが、2024年にベストナインとゴールデングラブ賞をダブル受賞した山本だ。
5日のオランダ戦で先発マスクを被ると、先発・宮城大弥(オリックス)を3回パーフェクトに導くなど好リードを見せた。
「(宮城は)『いろいろ試したいボールもある』と話していました。1巡目だけでしたけど、バッターの反応も見ながら真っすぐでだいぶ差せていました。そこにいろんな変化球を加えながら、3イニング目は変化球重視でいきました」
宮城と山本のバッテリーは右打者の内角をうまく攻めながらフォークやスライダー、カーブを有効に使った。山本によれば、イニング間にコミュニケーションをうまく取りながら、狙いどおりの組み立てをできたという。
打撃では1試合目こそ3打数無安打で内容的にも芳しくなかったが、6回から途中出場した2試合目はレフト前に弾き返した。井端ジャパンでは打力の高い坂倉将吾(広島)がレギュラー候補で、さらに森友哉(オリックス)もいるが、攻守にバランスのとれた山本は前回大会の中村悠平(ヤクルト)のような存在になるかもしれない。
【攻守で存在感を示した吉川尚輝】
二遊間で今回招聘されたのは、吉川尚輝(巨人)、森敬斗(DeNA)、長岡秀樹(ヤクルト)、太田椋(オリックス)、矢野雅哉(広島)。このなかで攻守にレベルの高いプレーを見せたのが吉川だった。
5日のオランダ戦では7番セカンドで先発して3打数2安打。初見の投手に対し、見事なバットコントロールでセンター前に2本のヒットを弾き返した。
「(結果は)たまたまだと思うけど、ヒットが出たということはいいアプローチはできたかなと思います」
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