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2024年プロ野球「新助っ人」投手たちの実力は? 161キロを投げる剛腕に、出戻り右腕も (2ページ目)

  • 宇根夏樹●取材・文 text by Une Natsuki

 だが、エスピノーザは2度のトミージョン手術などにより、ブレイクできずにいる。2022年にシカゴ・カブスからメジャーデビューしたが、リリーフ7登板で防御率5.40に終わった。メジャーリーグで投げたのは、この年だけ。昨年はサンディエゴ・パドレスのAAAで131.2イニングを投げ、防御率6.15だった。もっとも、まだ若いだけに、ここから開花の可能性はある。

 エスピノーザほどの高順位ではないが、アルバート・アブレイユ(埼玉西武ライオンズ/右投/28歳)も『ベースボール・アメリカ』のプロスペクト・ランキングに登場したことがある。こちらは2018年の77位だ。メジャーリーグ4年目の昨年はニューヨーク・ヤンキースで59.0イニングを投げて防御率4.73。1イニング4与四球や3与四球など安定感を欠いたが、最速100マイル(約161キロ)を超える。

 新助っ人のなかでドラフト順位が高かったのは、アンソニー・ケイ(横浜DeNAベイスターズ/左投/28歳)だ。2016年に全体31位でニューヨーク・メッツに指名された。2019年にケイがメジャーデビューした当時、あるスカウトは『MLB.com』のアレクシス・ブラッドニッキー氏に「ローテーションのトップになるチャンスがある」と語っていたという。エースの資質あり、と目されていたということだ。

 また、100マイルボーラーはアブレイユだけではない。公式な記録に限らないが、アニュラス・ザバラ(北海道日本ハムファイターズ/右投/27歳)、ジミー・コルデロ(千葉ロッテマリーンズ/右投/32歳)、ジュニオール・フェルナンデス(ロッテ/右投/26歳)、ジェームス・ダイクストラ(ロッテ/右投/33歳)、ジェフリー・ヤン(西武/左投/27歳)、テイラー・ハーン(広島東洋カープ/左投/29歳)、ハビー・ゲラ(阪神タイガース/右投/28歳)らもそうだ。

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