カルロス・ポンセが「間違いなくメジャーで通用した」と語る3人の日本人「江川卓よりもすごかった」 (5ページ目)

  • 阿佐智●文 text by Asa Satoshi

 そして話題は、ペナントの行方を左右する「大物助っ人」が少なくなった近年のプロ野球の外国人選手事情になった。日本野球のレベルアップ、メジャーリーグの年俸高騰などが理由として考えられるが、ポンセは真面目な表情になってこう語った。

「結局、日本でどれだけやるつもりがあるかだよ。僕の時代も、キャリアの最後だというつもりで来たメジャーリーガーもいたけど、長続きはしなかったね。少しでも日本の野球を見下す選手は活躍できないと思う。環境が違うから、僕も愚痴を言うことはあったけど、なるべくそうしないように心がけていた」

 そして最後に、ポンセはこう締めくくった。

「アメリカからベイスターズがチャンピオンになることを心から祈っています」


カルロス・ポンセ/1959年2月7日、プエルトリコ出身。ブルワーズでメジャーデビューを果たすも、マイナー降格を機に日本行きを決意。86年に大洋に入団し、1年目から打率.322、27本塁打、105打点と活躍。2年目には打点王のタイトルを獲得し、3年目は本塁打王、打点王の二冠に輝いた。90年に大洋を退団し、その後メジャー復帰を目指すも叶わず、現役を引退した。口ヒゲがトレードマークで「マリオ」のニックネームでファンから愛された

著者プロフィール

  • 阿佐 智

    阿佐 智 (あさ・さとし)

    これまで190カ国を訪ね歩き、22カ国で野球を取材した経験をもつ。各国リーグともパイプをもち、これまで、多数の媒体に執筆。国内野球についても、プロから独立リーグ、社会人野球まで広くカバー。数多くの雑誌、ウェブサイトに寄稿している。2011、2012アジアシリーズ、2018アジア大会、2019侍ジャパンシリーズ、2020カリビアンシリーズなど国際大会取材経験も豊富。

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