【夏の甲子園2026】「ウチを選んでくれるのは『Bランク』の選手たち」 八幡商が15年ぶり甲子園をつかんだ"名門復活"の舞台裏
今夏の甲子園(全国高校野球選手権大会)は公立校が9校出場しているが、そのうち4校は商業高校である。
高岡商(富山/4年ぶり23回目)
八幡商(滋賀/15年ぶり8回目)
佐賀商(佐賀/8年ぶり17回目)
大分商(大分/13年ぶり16回目)
かつて高校球界で栄華を極めた商業高校も、近年は全国的に苦戦が続いていた。しかし、今夏は上記の4校だけでなく、地方大会で準優勝した商業高校も5校(前橋商・群馬/明石商・兵庫/倉敷商・岡山/広島商・広島/高松商・香川)あった。
商業高校は復活の機運があるのか。今大会、15年ぶりに甲子園に帰ってきた八幡商のケースから紐解いてみたい。
15年ぶり甲子園出場を果たした八幡商ナイン photo by Ryuki Matsuhashiこの記事に関連する写真を見る
【商業高校は誤解されている】
「入ってくる選手の質は、はっきり言って15年前とは全然違いますね」
そう語るのは、小川健太監督。柔和な童顔ながら今年で45歳、八幡商のOBでもある。かつては野洲の部長として、2012年夏の滋賀大会準優勝を経験した。
「いわゆる『Sランク』『Aランク』というレベルの選手は施設の整った私学や、寮生活を求めて県外の高校に進んでしまいます。ウチを選んでくれるのは『Bランク』の選手たちですね」
春の選抜で3回のベスト8進出実績がある八幡商。15年前に出場した夏の甲子園では、9回表に逆転満塁本塁打で名門・帝京(東東京)を破る伝説的な試合を演じた。そんな伝統校も、選手勧誘に苦戦する時期が続いていた。チームを預かる小川監督は、苦笑交じりにこう漏らす。
「皆さん、昔の八幡商の感覚でいらっしゃるので、結果が出ないと『何してんねん』というお叱りの声もいただきます。プレッシャーは常に感じます」
そもそも、なぜ商業高校に生徒が集まりにくくなっているのか。社会的に大学への進学志向が高まったこと、普通科高校へのニーズの拡大などの要因が考えられる。
だが、小川監督は「商業高校は誤解されています」と強く訴える。
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著者プロフィール
菊地高弘 (きくち・たかひろ)
1982年生まれ。野球専門誌『野球小僧』『野球太郎』の編集者を経て、2015年に独立。プレーヤーの目線に立った切り口に定評があり、「菊地選手」名義で上梓した『野球部あるある』(集英社/全3巻)はシリーズ累計13万部のヒット作になった。その他の著書に『オレたちは「ガイジン部隊」なんかじゃない! 野球留学生ものがたり』(インプレス)『巨人ファンはどこへ行ったのか?』(イースト・プレス)『下剋上球児 三重県立白山高校、甲子園までのミラクル』(カンゼン)など多数。




















