DeNA25年ぶりの優勝へ、高木豊が挙げた後半戦のキーマンは? 不安要素は「選手の経験不足」 (2ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • Photo by Sankei Visual

――高木さんは以前、足の使い方も含め、DeNAの点の取り方について「もう少しうまくできないか」とおっしゃっていました。そこは改善されていますか?

高木 足がある選手が少ない分、エンドランなどを使って補おうとしていましたね。最近はみんなが疲れていて点が取れない。得点力が低下しているので、点を取るためにスクイズしてみたりと、やれることはやっていると思います。

――ショートは何人かの選手を併用していますが、それについてどう思いますか?

高木 数年前のヤクルトもそうでしたね。ショートを長岡秀樹に固定することがここ2年の優勝につながりました。DeNAでは、当初は森敬斗がガンガン引っ張っていくことを期待していたと思いますし、そのためのカンフル剤として京田陽太も獲得しましたが、森は伸び悩んでいますね。結局、同じポジションに同じくらいの能力の選手が増えると起用に悩んでしまいますし、数人で回すことになってしまう。それでは、本当にいい結果は生まれないんですよね。

――ショートは固定すべき?

高木 難しいポジションなのは確かですが、ある程度は固定すべきです。ただ、35歳の大和はシーズン通して使える体力はもう残っていないような気がしますし、どうしても京田、森、柴田竜拓らとの併用になってしまうのかなと。大和の勝負強さは捨てがたいんですけどね......トータルで考えると、京田をメインで起用していくのがいいと思います。

――前半戦のピッチャー陣はどうでしたか?

高木 全体的によくやっていますが、「しっかりしてくれなきゃ困るよ」という部分が抜け落ちています。例えば、山﨑康晃が6敗していたり、伊勢大夢の好不調の波が激しかったり、濵口遥大が1勝もできなかったり。

 今永昇太は今(6勝1敗)以上に勝たないといけないピッチャーだけど、チームが勝たせられていない。石田健大が投げる時も点が取れないですし......。あと、大貫晋一があまりよくない。昨年がよかっただけに、ちょっと物足りなさを感じます。

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