「神宮名物チアリレー対決」の舞台裏に密着 「日本一速いチアは私たち!」イニング間のもうひとつの激戦にかける女性たちの熱き思い (2ページ目)

  • 和田悟志●取材・文 text by Wada Satoshi
  • 立松尚積●写真 photo by Tatematsu Naozumi 神谷年寿●動画 movie by Kamiya Toshihisa

●数十秒のリレーにかける情熱

「控え室でも入念にバトンパスの練習をしました!」とはパッションの第1走者のRINさん。勝利のために準備に抜かりはない。

 6月14日、Passionが神宮球場に迎え撃つのは、福岡ソフトバンクホークスの「Honeys(ハニーズ)」。交流戦も終盤にさしかかり、この時点ではヤクルト、ソフトバンクともに優勝の可能性を残していた。

「私の全力ダッシュでホークスに勝利の風を巻き起こします」と、ハニーズ第1走者のNanamiさんが意気込みを語ったように、数十秒で決着がつくサブイベントとはいえ、チームを勢いづけるためにも、両者とも負けるわけにはいかなかった。

左からハニーズの秋花さん、Nanamiさん、Asukaさん、パッションのRUNAさん、RINさん、JUNAさん左からハニーズの秋花さん、Nanamiさん、Asukaさん、パッションのRUNAさん、RINさん、JUNAさんこの記事に関連する写真を見る もうひとつ、パッションには負けられない理由があった。スワローズクルー(スワローズのファンクラブ)には「スワレージ」というポイントシステムがあり、ポイントを貯めるといろいろなグッズと交換できる。神宮球場に"応燕"に行くと来場ポイントが加算されるのだが、パッションが勝利すればそのポイントが2倍になるというのだ。ファンのためにも、責任重大な任務だった。

「いつも盛り上げてくださっているスワローズファンの皆さまのために頑張って走ります」とパッション第2走者のJUNAさんはファンの期待をも背負って臨んだ。

 今回のリレーは、3人の走者がバトンをつなぎ、レフト側のファールポールの前をスタート。ライト側のポールの前でフィニッシュするという形式で実施された。

 ハニーズの走者は、Nanamiさん、Asukaさん、秋花(しゅうか)さん。一方のパッションは、RINさん、JUNAさん、RUNAさんがバトンをつないだ。

 RUNAさんの特技は50m走で、パッション不動のアンカーだ。昨夏の横浜DeNAベイスターズ「diana(ディアーナ)」との一戦では、見事な逆転劇を演じている。

「今シーズンもアンカーを務めます。今日も一番でゴールに向かいたいと思います」と、RUNAさんは自信満々。多少のビハインドであれば、RUNAさんで跳ね返すことは十分に可能だろう。

3回裏のイニング間には「ツバメダンス」を披露3回裏のイニング間には「ツバメダンス」を披露この記事に関連する写真を見る

2 / 3

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る