「神宮名物チアリレー対決」の舞台裏に密着 「日本一速いチアは私たち!」イニング間のもうひとつの激戦にかける女性たちの熱き思い (3ページ目)

  • 和田悟志●取材・文 text by Wada Satoshi
  • 立松尚積●写真 photo by Tatematsu Naozumi 神谷年寿●動画 movie by Kamiya Toshihisa

●日本一速いチアは私たち!

 この日、ヤクルトとソフトバンクは息も詰まりそうなほどの接戦を繰り広げていた。先行していたソフトバンクに対して、サンタナのタイムリーヒットでヤクルトが1点差に追い上げたところで5回裏が終了。このイニング後にパッション対ハニーズのリレー対決が行なわれた。

 野球の試合とは逆に、先手をとったのはパッションだった。

「第1走者として絶対にリードしてバトンを渡さなくては!という気持ちでスタートを切った」とRINさんがリードをつくると、バトンを受けたJUNAさんも、危なげない走りを見せた。ハニーズAsukaさんも粘るが、その差は縮まらない。

 こうなればパッションの勝ちパターンだ。エースのRUNAさんは差をさらに広げ、公言どおり一番でフィニッシュテープに飛び込んだ。パッションの思わぬ圧勝劇となった。

大盛り上がりのファンを前に激走大盛り上がりのファンを前に激走この記事に関連する写真を見るこの記事に関連する写真を見るこの記事に関連する写真を見るこの記事に関連する写真を見る 今シーズンのパッションは、このあとにも他球団とのリレー対決が予定されているという。

「次戦も絶対に勝ちたいです! 昨シーズンに引き続き、今シーズンも無敗を目指して頑張ります」(RINさん)

「日本一速いチアは私たち、パッション! 絶対に負けません。ファンの方々のために、スワローズのために全力で走ります」(JUNAさん)

「リレーメンバーを信じていつもどおりの走りで楽しみたいと思います! Let's Go Passion」(RUNAさん)

 今回走ったパッションのメンバーは、早くも次戦を見据えていた。横浜のディアーナは、ファンとのリレー対決で健脚に磨きをかけており、強力なライバルとなりそうだ。

 実際に、7月4日、5日の横浜スタジアムへの"燕征"では、バトンミスもあってパッションは連敗を喫してしまった。

 それでも、ホーム神宮では絶対に負けるつもりはない。"日本一速いチア"の座は、絶対に明け渡さない。


著者プロフィール

  • 和田悟志

    和田悟志 (わだ・さとし)

    1980年生まれ、福島県出身。大学在学中から箱根駅伝のテレビ中継に選手情報というポジションで携わる。その後、出版社勤務を経てフリーランスに。陸上競技やDoスポーツとしてのランニングを中心に取材・執筆をしている。

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