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アンカツの目に適った「3歳牡馬番付」 皐月賞とダービーで頂点に立つ馬とは

  • 新山藍朗●取材・構成 text by Niiyama Airo

安藤勝己選定「3歳牡馬番付」(後編)

クロワデュノールの二冠達成の可能性は? photo by Eiichi Yamane/AFLOクロワデュノールの二冠達成の可能性は? photo by Eiichi Yamane/AFLOこの記事に関連する写真を見る

前編◆アンカツ厳選の「3歳牡馬番付」 打倒クロワデュノールを果たせる馬は?>>

 安藤勝己氏がクラシックに挑む精鋭たちの実力を分析し、独自の視点によって選定した「3歳牡馬番付」。GI皐月賞(4月20日/中山・芝2000m)、GI日本ダービー(6月1日/東京・芝2400m)において、最も戴冠の可能性がある横綱、大関に指名したのはどの馬か――。

大関:ジョバンニ(牡3歳)
(父エピファネイア/戦績:5戦2勝、2着3回)

 今年はこの大関の選定に、ことのほか頭を悩ませた。クラシックに向かう路線が多様になって、各馬の能力比較が難しくなったこともあるが、現状の力と将来性、どちらを上に取るかという点においても逡巡したからだ。

 結局、いろんなことに考えを巡らせて、実績重視と決断。ここまでのレースで常に上位争いを演じ、安定した走りを見せ続けていることを評価して、ジョバンニとした。デビューからの戦績は、5戦2勝、2着3回。一度も連対を外したことがなく、その堅実なレースぶりには目を見張るものがある。

 とりわけ、クロワデュノール(牡3歳)の2着に食い込んだGIホープフルS(12月28日/中山・芝2000m)のレース内容はよかった。道中は中団の内を追走。直線半ばで最内からやや外目に出して、鮮やかな追い込みを見せた。

 勝ったクロワデュノールには2馬身の差をつけられたが、のちにGIII共同通信杯(2月16日/東京・芝1800m)を快勝したマスカレードボール(牡3歳)、GII弥生賞(3月9日/中山・芝2000m)を勝ちきったファウストラーゼン(牡3歳)、GIIスプリングS(3月16日/中山・芝1800m)を制したピコチャンブラック(牡3歳)らを一蹴。有力馬がひしめくハイレベルな一戦において、クロワデュノール以外には先着を許さなかったことは価値がある。

 高いポテンシャルを秘め、最後は必ず伸びてくる。精神面もしっかりしていそうなのも強み。ただ、クロワデュノールと比べると、破壊力に欠ける。皐月賞、ダービーともに上位には入ってくると思うが、勝つまではどうだろうか。

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