【ボクシング】山中慎介が分析 井上尚弥が中谷潤人との相性を「最悪」と言った理由 試合展開は「距離」がカギ
山中慎介が語る井上尚弥vs中谷潤人 前編
5月2日、東京ドーム。日本ボクシング史上最大の興行のメインイベントを飾るのは、世界スーパーバンタム級4団体統一王者・"モンスター"井上尚弥選手と、3階級制覇王者・"ビッグバン"中谷潤人選手の頂上対決。パウンド・フォー・パウンド(PFP)ランキング2位の井上と同6位の中谷との対戦は、世界的な注目を集めている。
試合直前に配信されたドキュメンタリー番組『The Day』のなかで、井上は中谷について「相性は最悪」と口にした。世界戦27連勝の歴代記録保持者で、4本のベルトを束ねる「比類なき王者」がそう語った真意とは。元WBC世界バンタム級王者・山中慎介氏に、その本音と勝負の分かれ目を聞いた。
4月30日、会見を行なった井上尚弥と中谷潤人 photo by Naoki Kitagawaこの記事に関連する写真を見る
【山中氏から見た井上と中谷の相性】
――井上選手が言う「相性は最悪」について、山中さんから見ると中谷選手のどのあたりが"最悪"だと思いますか?
「サウスポーで、長い距離があって、体のフレームが大きい、というところだと思いますね。井上はサウスポーが苦手なわけではありません。(ムロジョン・)アフマダリエフや(マーロン・)タパレスなど、これまでもサウスポー相手にもきちんと結果を出しています。ただ、中谷がスタンスを広く取って、頭を遠くに置くとかなり距離が長くなる。それでいて、相手を倒すパワーも兼ね備えていますからね」
――加えて中谷選手は、いろんな軌道のパンチを打ってきます。
「軌道や打ち出しのタイミングがわかりづらいでしょうね。あれだけ離れた距離からフックやアッパーで相手をKOできる選手はなかなかいません。圧倒的なリーチがないと外から巻くようなパンチは打てないんですが、それを遠い距離からテンポよく、ボンボンと打ってきます。ミドル・ショートでも強いパンチを間髪入れずに打てますから、相手からしたら厄介ですよ」
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著者プロフィール
篠﨑貴浩 (しのざき・たかひろ)
フリーライター。栃木県出身。大学卒業後、放送作家としてテレビ・ラジオの制作に携わる。『山本"KID"徳郁 HEART HIT RADIO』(ニッポン放送)『FIGHTING RADIO RIZIN!!』(NACK5)ウェブでは格闘技を中心に執筆中。レフェリーライセンス取得。ボクシング世界王者のYouTube制作も。



















