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【ボクシング】山中慎介が分析 井上尚弥が中谷潤人との相性を「最悪」と言った理由 試合展開は「距離」がカギ (2ページ目)

  • 篠﨑貴浩●取材・文 text by Shinozaki Takahiro

――接近戦ではゲンナジー・ゴロフキンのように、腰の回転を使わずにハンドスピードだけで、さまざまな角度からパンチを入れてきますね。

「ああいった角度のパンチはなかなか打てないですよ。もちろん井上も想定はしているでしょうけど、実際にリングで向き合った時に、感覚として想定とは違う部分は出てくると思いますね」

――逆に井上選手は、中谷選手からすれば「俺みたいなタイプはやりやすいはず」と分析しているようです。

「面白い分析ですよね。井上はすべてにおいて完成度が高い。レーダーチャートでいえばきれいな形になる。パンチの打ち方や軌道も基本に忠実で、最上級に完成された選手。一発の破壊力もあります。どれを取ってもパーフェクトなイメージです。逆に言えば、変則的な、予測不能な動きはあまりない。スタイルがわかりやすい部分はあるかもしれませんが、中谷は井上ほどのパンチを持った相手とは戦っていないですからね」

【勝負を分ける「距離」】

――中谷選手の前戦、スーパーバンタム級転向初戦のセバスチャン・エルナンデス戦の経験はどう生きてくるでしょうか?

「絶対にプラスに働くと思います。スーパーバンタム級の"洗礼"を受けながらも勝った。その経験を踏まえて、さまざまな改善をして井上戦に臨めるのは大きい。当然、エルナンデスと井上のスタイルはまったく違います。詰め方も、距離の作り方も異なりますが、初戦とはまた違う戦いができるはずです」

――井上選手は直近の2試合、アラン・ピカソ、ムロジョン・アフマダリエフを判定で下していますが、特にアフマダリエフ戦はヒット&アウェイでの圧勝でしたね。

「実力者で、サウスポーのアフマダリエフを相手に、必要以上に踏み込まずに完璧に距離を作っていました。あれをやられると、相手は相当に難しい。ただ、アフマダリエフと中谷だと距離感に違いがありますから、同じようにできるかというと、まだ別だと思うんです」

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