飯田哲也が移籍選手の貢献度を診断 大竹耕太郎が新天地・阪神で活躍している理由も語った (4ページ目)

  • 水道博●文 text by Suido Hiroshi
  • photo by Koike Yoshihiro

江越大賀(阪神→日本ハム/交換トレード)

 5月6日の楽天戦で山﨑剛のセンターオーバーの打球に「神ダイブ」。翌日は荘司康誠から15球粘り、最終的にチームのサヨナラ勝ちを呼び込みました。骨折をおして出場するなど、ガッツあふれるプレーでチームに貢献。「試合に出たい」「レギュラーを獲りたい」という気持ちが強いのでしょう。もともと身体能力の高さは一級品。ようやく才能が開花し始めたところでしょうね。

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 こうしてみると、合格点がFAの森、人的補償の田中、現役ドラフトの大竹と細川、トレードの涌井の5人でしょうか。FAは自分から望んで移籍するものです。実力のある選手が移籍するわけですから活躍して当たり前という部分もあります。一方、現役ドラフトやトレードは、チームの足らないところを補強するという意味合いがあります。なので、これまで出られなかった選手にとってチャンスが生まれます。もちろん、チャンスをつかめるか否かは本人次第です。

 私の場合、ヤクルトを自由契約になって、楽天に移籍しました。球団創設1年目の05年にシーズン97敗も喫するなか、「1年でも長く現役をやりたい」という気持ちでプレーしていました。トレードや現役ドラフトによる移籍は「やるしかない」と気持ちが変わるのが大きいと思います。今後、各選手のさらなる巻き返しを期待したいところです。

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