高木豊がセ・リーグ助っ人25名を4段階で評価 DeNAバウアーは期待大、「気の毒」「宝の持ち腐れ」な選手も (3ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • photo by Sankei Visual

◆巨人【野手〇/投手〇】

「(ルイス・)ブリンソンは長打も期待できますし、僕の評価は◎なのですが、チーム内での評価はそんなに高くないのかなと。コンスタントに打っていた時でも先発を外されていましたから。暴走があった時も外していましたけど、彼は使い続ければ打てると思いますよ。

 一方の(アダム・)ウォーカーも、使い続ければ20本塁打くらいは打つでしょうが、守備の不安を考えると使えません。ブリンソンがいて秋広優人の調子がよく、不調の丸佳浩を復活させないといけないと考えると使いどころが難しいです。

 新加入の投手、(フォスター・)グリフィンはいいですね。球のキレがよく、抜くボールもいい。巨人が低迷しているので目立っていませんが、僕はいいピッチャーだと思います。

 同じく新加入の(タイラー・)ビーディは、開幕戦も含めた最初の3試合ぐらいまでは試合を作っていてよかったんですが、そこで打線の援護がなくて勝てず、おかしくなってしまいました。勝ち星はついていませんが、僕の評価は〇です。開幕投手は、その後も各チームのエースと当たっていくことになるので、なかなか打線も点が取れないですから......そこは気の毒ですね」

<評価対象となった助っ人の成績>

(New/野)ブリンソン 26試合 打率.256 4本塁打 16打点 出塁率.273 OPS.738

(野)ウォーカー 15試合 打率.286 1本塁打 6打点 出塁率.333 OPS.798

(New/投)グリフィン 6試合 3勝1敗 防御率2.91 QS率50.0

(New/投)ビーディ 5試合 0勝4敗 防御率5.47 QS率20.0

◆広島【野手〇/投手◎】

「(ライアン・)マクブルームは昨シーズンよりも慣れてきています。今は打率が低いですが、もっと打率を上げていきそうな気がします。新加入の(マット・)デビッドソンは打ち方がいい。長くタイミングが取れるんです。もう少し気温が上がっていく時期には、打率は上がらなくてもホームランがさらに出るようになるんじゃないかと。最終的な打率は.250前後でも、30本くらい打てる可能性を秘めていると思います。

 投げるほうでは(ニック・)ターリーも日本の野球に慣れてきました。スピードボールがいいですし、角度があるのも嫌ですね。手薄な中継ぎ陣を支える存在だと思います。(ロベルト・)コルニエルは個人的に◎です。勝ち星がついていないのがおかしいくらい。昨シーズンまでは中継ぎで、真っ直ぐとカーブ、ツーシームぐらいでしたが、今シーズンから先発に回ってカーブやスライダーを織り交ぜ、ものすごく投球の幅ができた。このピッチャーは勝てると思いますよ」

<評価対象となった助っ人の成績>

(野)マクブルーム 28試合 打率.222 2本塁打 13打点 出塁率.273 OPS.626

(New/野)デビッドソン 28試合 打率.185 6本塁打 11打点 出塁率.230 OPS.643

(投)ターリー 14試合 2勝0敗8ホールド1セーブ 防御率1.46

(投)コルニエル 2試合 0勝1敗 防御率1.32 QS率100.0

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