ヤクルト若手たちが日本シリーズで得たそれぞれの教訓。「反省が多い」「あの短い間にいろいろあった」 (4ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • photo by Sankei Visual

 宮本は「僕もまだ若手だと思っているので、年齢に関係なく競争だと思ってガムシャラにやっていきたい」と笑顔を見せた。打撃ではよかった部分を体にしみ込ませる意識、悪かったところは修正していく意識で、新しい発見はないかとバットを振り込んだ。

「ユーティリティとして、途中出場から結果を出すところは自分の強みだと思っていますが、チャンスがあれば先発を増やしていきたいところもあります。今は内野も外野も全体的にレベルを上げて、いきなり出番がきても『前よりも上達しているな』と思ってもらえるよう準備をしています。それが自分の生きる道ですし、目の前のチャンスをものにする気持ちでやっていきたいです」

 内山はキャンプ中に組まれた愛媛マンダリンパイレーツ(四国アイランドリーグplus)と松山フェニックス(社会人)との練習試合でホームランを放った。来シーズンは、打つほうでは打率.300、守るほうでは70試合に先発マスクを被りたいと目標を掲げる。そのために、大松尚逸打撃コーチと話し合いながら打撃フォームを見直した。

「今のままではおそらく無理だなと感じていて、これまでと真逆っていうくらい意識を変えました。それがすごくハマってきた感じがして、打球の質も少しずつよくなっている実感があります。守備のほうでは、中村さんがレギュラーとしてやっているので難しいですが、前半戦でなんとか結果を残して、後半戦は1試合でも多くマスクを被りたい。そのために12月と1月は技術をしっかりと磨きながら、1年間ケガをしない体づくりとか、パワーアップできるようなトレーニングをしていきたいです」

指揮官が成長を感じた長岡の守備

 キャンプでは、3年ぶりにヤクルトに復帰した河田雄祐外野守備走塁コーチが、丸山や並木らを鍛える外野特守を見るのは楽しい時間だった。いい守備には「アラボーイ(いいぞ)」という河田コーチの声が飛ぶ。

 丸山は「まずはここで負けないで、一軍に合流できたらそこでも負けないようにやっていきたい」と言葉に力を込めた。目指すはスタメン出場と打率.300。キャンプでは1日1000スイングを振りこむと意気込んだ。

「(ライバルには)全部で負けたくない。今年うまくいかなかった送りバントをしっかりするとか、三振をしないとか、あとはスイングスピードを上げること。そこをしっかりとやっていきたいです」

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