元ヤクルト鎌田祐哉が不動産業で積み上げてきた信頼と実績。1年後輩の石川雅規の活躍には「刺激をもらってます」 (5ページ目)
元オリックス投手が会社の後輩に
野球の世界に戻りたい、という気持ちはないが、「常に球界のことは気にかけています」と言う鎌田。昨シーズン、古巣ヤクルトが20年ぶりの日本一に輝いたのは、2001年の日本一メンバー・鎌田にとっても感慨深い出来事だった。「石川(雅規)が『やっと日本一になったよ』と連絡をくれました。自分のことのように嬉しかったですね」
同郷(秋田市)の1年後輩・石川は現在42歳。今やチーム最年長となり、4月23日の阪神戦で「21年連続勝利」の快挙を達成した。野球をやめたばかりの頃は、現役で活躍する石川に正直ジェラシーを感じたこともあったと言う鎌田。でも今は、そんな感情はない。
「石川には、今でも刺激をもらってます。『自分も頑張らないと』って。末長く現役を続けてほしいです」
最後に、セカンドキャリアを考えるプロ野球OBに向けて、鎌田からひと言アドバイスをもらった。
「自分も指摘されたんですけど、プロ野球選手って野球への思いが人一倍強いので、それが『プライドの高さ』と誤解されることがあるんです。そういうものはいったん捨てて、気持ちを切り替えてイチからチャレンジしてみたら、成功することはそんなに難しくないと思います」
今年1月、鎌田の会社に元プロ野球選手が入社した。東明大貴。そう、2015年にオリックスで10勝を挙げた、あの東明投手だ。自分で求人を探して応募してきたそうで、鎌田が在籍していることも決め手になったという。鎌田はプロ野球選手のセカンドキャリアにおいて、新たなモデルケースを作ったと言えるだろう。
「もし『選んだ道が違ってるな』と思ったら、また別の会社を探せばいいんです。まずは、目の前のことを一所懸命やってみる。新卒の人と同じ気持ちになってゼロから乗り込んでいけば、プロ野球選手になった忍耐力と根性があるんですから、きっと成功するはずです」
※敬称略
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