青柳晃洋、大島洋平、北山亘基...躍動するドラフト5位以下の選手たち。攝津正が語る「成り上がりの秘訣」

  • 水道博●文 text by Suido Hiroshi
  • photo by Koike Yoshihiro

躍動するドラフト5位以下の選手

 現在、セ・リーグ首位打者の大島洋平(中日)、昨年最多勝の青柳晃洋(阪神)、巨人の先発ローテーションの軸に成長した戸郷翔征、今季開幕スタメンを果たし3安打した岡林勇希(中日)、阪神のセットアッパーに定着しつつある湯浅京己、今季日本ハムの開幕投手を務めた北山亘基、同じく日本ハムにはブレイク中の今川優馬......今シーズンは、とくにドラフト5位以下の選手が目立つ。

昨年、最多勝に輝いた阪神・青柳晃洋昨年、最多勝に輝いた阪神・青柳晃洋この記事に関連する写真を見る かつて野村克也氏は監督時代、スカウトにこうリクエストしたという。

「本塁打を何本も打っていなくてもいい。しかし、長打力、走力、強肩など、突出した能力を持つ選手を見つけてきてくれ」

 これまでドラフト4位入団の選手は、イチロー(オリックス)、前田智徳(広島)、中村紀洋(近鉄)、青木宣親(ヤクルト)、栗山巧(西武)、山本由伸(オリックス)など、「大化けする選手が多い」と言われてきたが、ドラフト5位以下はどんな選手が活躍する傾向にあるのか。

 ここで、2001年以降に入団したドラフト5位以下で、タイトルを獲得した選手を挙げてみたい。

■2001年ドラフト
山井大介(中日6巡目)/2014年最多勝、最高勝率
近藤一樹(近鉄7巡目)/2018年最優秀中継ぎ

■2002年ドラフト
久保田智之(阪神5巡目)2007、08年最優秀中継ぎ
小谷野栄一(日本ハム5巡目)/2010年打点王

■2003年ドラフト
成瀬善久(ロッテ6巡目)/2007年最優秀防御率、最高勝率
三瀬幸司(ダイエー7巡目)/2004年最優秀救援

■2005年ドラフト
本多雄一(ソフトバンク5巡目)/2010、11年盗塁王

■2006年ドラフト
長谷川勇也(ソフトバンク5巡目)/2013年首位打者、最多安打
角中勝也(ロッテ7巡目)/2012年首位打者、2016年首位打者、最多安打

■2008年ドラフト
攝津正(ソフトバンク5位)/2009年・10年最優秀中継ぎ、2012年最多勝、最高勝率
中島卓也(日本ハム5位)/2015年盗塁王

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