谷繁元信が注目する若手3人。真っ先に出たのは、前田健太も絶賛して話題になった19歳 (3ページ目)

  • 中島大輔●取材・文 text by Nakajima Daisuke
  • photo by Jiji Photo

巨人の2019年ドラ1にも注目

 では、他チームで台頭が期待される"新顔"は誰か。谷繁氏がまず挙げたのは、日本大学からドラフト3位で巨人に入った右腕投手・赤星優志だ。

「キャッチャー目線で言うと、リードしがいがありそうだなと見ています。いろんなところに投げ分けられるし、ストレートも変化球もキレがあるように感じるので」

 巨人は赤星に加え、堀田賢慎、山﨑伊織というトミー・ジョン手術明けの両右腕が先発ローテーションに入ってきそうだ。

「堀田は入団してすぐ、右ひじの手術を受けて育成登録になるなど苦しみましたが、2019年ドラフト1位という"モノのよさ"をオープン戦で見せてくれました。山﨑も実質、今年が最初のシーズンになるので楽しみにしています」

 巨人では、関西国際大学からドラフト1位で入団した(翁田)大勢も注目される。最速157キロを誇り、オープン戦では中継ぎで起用されて6イニングを防御率0.00に抑えた。

「ボールの力、キレはあると思います。イメージしたのはロッテの益田直也で、少し変則気味に腕が出てきます。気になるのは、左肩が少し開きながら出てくるところくらいですね。そうなると右バッターのアウトロー、左バッターのインローに決めようとした時に、引っ掛けることも出てくるのではと感じています」

 連覇を狙うヤクルトでは、高卒3年目の長岡秀樹がショートのレギュラーを狙う。

「バッティングもよさそうですね。サインを出されたら、なんでも対応できるような器用さを持っているバッターだと思います」

 他球団に目を向けると、DeNAでは昨年8月に右ひじを手術した入江大生がブルペンの一員として期待される。阪神では新潟医療福祉大学からドラフト3位で入団した左腕・桐敷拓馬が先発ローテーションを掴み取り、広島では関西学院大学から1位指名された黒原拓未、ホンダ鈴鹿から同3位で入った松本竜也が開幕一軍の座を手にした。

 各球団で期待される若手の名前が挙がるなか、そこから主力になる選手はどれくらい出るのか。谷繁氏も言うように、優勝争いのポイントのひとつになりそうだ。

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