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鈴木誠也は年俸3億円から4年70億円に爆上がり。なぜメジャーに移籍すると、これほど価値は高まるのか?

  • 中島大輔●取材・文 text by Nakajima Daisuke
  • photo by Jiji Photo

【短期連載】なぜ日本のFA制度は活用されないのか
第3回「日米のFA制度、文化の違いから考える」

 プロ野球はオフシーズンのストーブリーグから自主トレ、2月のキャンプインに向かうなか、去就を注目されているのが広島の鈴木誠也だ。ポスティングシステムでメジャーリーグへの移籍を目指しているが、MLBは選手会側とオーナー側の労使交渉でロックアウトに突入。年明けに交渉は再開したものの、先行きは見通せない状況だ。

◆第1回はこちら>>日本のFA制度は機能不全となっている?
◆第2回はこちら>>選手と監督、両方の立場でFAと向き合った谷繁元信氏の主張

メジャーリーグへの移籍を目指す広島の鈴木誠也メジャーリーグへの移籍を目指す広島の鈴木誠也この記事に関連する写真を見る ロックアウトが終わらなければメジャー球団とは一切の交渉ができない一方、鈴木に関して海の向こうから届くニュースは前向きなものが多い。名門ニューヨーク・ヤンキースや、ロックアウト前に大型補強を施したテキサス・レンジャーズやトロント・ブルージェイズ、日本人に馴染み深いボストン・レッドソックスやシアトル・マリナーズなどが興味を持っていると伝えられる。

 驚かされるのは、その金額だ。5年総額5500万ドル(約60億5000万円)から4年総額6400万ドル(約70億4000万円)になるとも言われている。

 広島時代の2021年、鈴木の年俸は3億1000万円だった(金額は推定/NPBの年俸は以下同)。昨年は打率.317で首位打者、セ・リーグトップのOPS1.072、同3位タイの38本塁打、同4位の88打点、6年連続ベストナインとゴールデングラブ賞5回の大活躍を見せたが、なぜメジャーに移籍すると、これほど価値が高まるのだろうか。

「単純に経済の基本原理です。メジャーには30球団の市場があり、需要と供給のなかで移籍市場が活性化する仕組みがあるからです」

 そう話すのはMLB公式代理人で、米国オクタゴン社の野球部門環太平洋部長を務める長谷川嘉宣氏だ。

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1987年にやってきて日本球界に衝撃を与えたヤクルトのホーナー

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