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阪神・西純矢が語る「佐々木朗希ショック」から初先発初勝利まで。"現実"を味わう日々にも「大丈夫」 (3ページ目)

  • 菊地高弘●取材・文 text by Kikuchi Takahiro
  • photo by Kyodo News

 そんな西に、ずっと聞きたいことがあった。2年前の春にあった「佐々木朗希ショック」のことだ。

 2019年4月6日に開かれたU-18日本代表候補の国際大会研修合宿で、メンバー同士による紅白戦が開かれた。バックネット裏をスカウト陣がびっしりと埋めるなか、衝撃的なパフォーマンスを見せたのが大船渡の佐々木(現ロッテ)だった。

 ストレートは最速163キロを計測し、140キロ前後で曲がるスライダーやフォークは捕手の藤田健斗(中京学院大中京高→阪神)が止められなかった。高校球界を代表する猛者たちを相手に、2回を投げて6奪三振。はっきり言って次元が違った。

 西は佐々木と入れ替わるようにマウンドに上がっており、間違いなくその姿を目撃している。あの投球を見て、どう感じたのか聞いてみたかった。

「そうですね、すごい衝撃を受けました。普通に投げているだけで、あんなに注目されるピッチャーって他にいないと思います。ボールもすごくうなっていて、数字にも出ていました。生で見て、本当にいいピッチャーだなと再確認しました」

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