「現役最強ショート」は誰か。守備の名手・井端弘和がそのすごさも語る (2ページ目)
――セ・リーグでは、中日の京田陽太選手も守備面で高く評価されていますが......。
「トータルで考えると、まだまだ及びません。坂本は昨シーズンに3割40本を達成したように打撃面でも大きく貢献していますし、守備もプロ入り当初は不安があったのが、ゴールデングラブ賞を受賞するまでになった。あんなに力が抜けた感じでゴロを捌けるのはうらやましいですよ(笑)。
練習での動きを試合でもやっている感じです。それでエラーをすると『怠慢プレーだ』と批判されますが、僕らはあのプレーのすごさがよくわかります。身体能力に任せた守備を続けていると体がキツくなってくる。『これではいけない』と無駄を省く動きを身につけていって、試合でも体をうまくリラックスさせられるようになると、それが打撃にも生きてきます」
――守備がうまくなると、打撃の成績も上がるということでしょうか。
「最適な体のバランスは、攻撃と守備に共通するものだと思っています。だからバッティングで感覚を掴むのが先の選手もいるでしょうね。例えば、ヤクルトの村上(宗隆)は今シーズンに打率を大きく上げましたが、力が入りすぎない体の動かし方を覚えてきたからだと思うので、課題とされている守備も徐々によくなっていくはず。そんな動きがプロ入り後すぐにできていたのは、西武の源田(壮亮)です」
――ちょうど名前が出たので伺いますが、パ・リーグのショートは2年連続でゴールデングラブ賞を受賞している源田選手が頭ひとつ抜けている印象ですか?
「そうですね。源田はプロ4年目の27歳ですけど、すでに体をリラックスさせる重要さに気づき、試合で実行できているように見えます。打球を捌く時の負荷は、他の選手よりも少ないはず。彼は長く現役を続けられると思いますよ」
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