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防御率1点台! ヤクルト投手陣「覚醒」の秘密に迫る (6ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 そして「昨年は勝てる試合を何度も落としましたからね」と高津コーチが苦笑いした“ブルペン陣”も見違えるようなピッチングを披露。秋吉亮、オンドルセク、バーネットの3人は、まさに「勝利の方程式」と呼ぶにふさわしい安定感を見せている。とはいえ、高津コーチの不安は消えることはない。

「特にリリーフは、毎日投げていく中で、何かのきっかけでガラッと変わってしまう可能性が十分にありますから」

 かつてヤクルトの絶対的守護神として活躍した高津コーチだけに、この言葉には重みがある。そしてこう続けた。

「『昨年より悪くなることはないだろう』というプラス思考にはならないです(笑)。現役時代はネガティブに考えたことはなかったんですけどね。コーチの立場になると、『何か起こるんじゃないか』『まだ何か足りないんじゃないか』と思ってしまうんですよね」

 覚醒か、それとも春の椿事か!? いずれにしても、快進撃を続けるヤクルト投手陣の今後には、大注目である。

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