2022年の大谷翔平はMVPだけじゃない! ジョニー黒木は「サイ・ヤング賞も40本塁打、40盗塁も射程圏内」と期待 (4ページ目)

  • 市川光治●文 text by Ichikawa Mitsuharu(Hikaru Studio)
  • photo by Taguchi Yukihito

今年こそ10勝の期待がかかる大谷翔平今年こそ10勝の期待がかかる大谷翔平この記事に関連する写真を見る── 昨シーズンの大谷選手は1年間、フルスロットルでした。登板時に打つことも多かったですし、リアル二刀流も解禁しました。

黒木 正直怖かったです。僕はメジャーの解説(NHK−BS等で)をやっていて、毎日のように大谷選手を見るので、余計に怖かったです。トミー・ジョン手術が明けて2年が経過して、その間にも膝の手術もしましたし、ようやく「さあ行くぞ!」っていう年が昨シーズンだったんですが、オフの間に全体的に大きくなって、ケガやリハビリなどすべてクリアできたかのような身体つきだったので、いけると思ったんですよね。ただ、まさか咋シーズンは、あのような起用法だと思わなかったので、1年間持つのかと......。だから壊れないでほしいと思ってましたし、どこかで制限をかけないとガス欠しちゃうと思っていたんですけど、蓋を開けてみたらあの活躍で(笑)。

── 正直、あんな起用法になるとは思わなかったと?

黒木 制限をかけずにやってみようと、大谷選手に思いきり野球をやらせようとなりましたね。ボールを投げること、打つことというのが、全体の消費エネルギーとして大きいんですけど、その消費エネルギーのバランスをとるために、「じゃあバッティング練習は外ではなくインドアでやりましょう」とかに変わっていきました。練習量は落ちてないんだけど、練習の場を変えることによって、消費エネルギーをちょっと落として、その分、試合でいいパフォーマンスを出せるように持っていく。大谷選手は睡眠や栄養を摂ることもちゃんとできるし、自分で管理できる選手だからこそ、1年間ケガなくできたのだと思います。もちろん驚きましたけど、できるものだなって思いました。一番頑張ったのは大谷選手なんですけど、そこに目を向けたGMの考え方もすばらしかったと思います。

── しかも盗塁(26盗塁)も多かったです。

黒木 たぶんですけど、盗塁はまだ抑えています。『40−40』(40本40盗塁)もあるじゃないですか。2019年にアクーニャJr.(ブレーブス)ができそうだったんだけど、結局ケガして37盗塁(41本塁打)で終わっちゃった。大谷選手はすぐできますよ。一番近い選手だと思います。とはいえ、そこはバランスを考えてやるでしょうね。何も考えずに走れば、50盗塁だって可能性ありますよ。それくらい速いです。

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