「ウェブ・ジェム」って何?メジャーリーグの最新用語 (5ページ目)
あと、「ウィフ(whiff)」というメジャー用語もあります。これは、「三振」という意味で、バットが空を切るところからネーミングされたようです。以前は「ストライクアウト(strike out)」という表現をしていましたが、新聞の見出しなどではウィフという単語ばかり使用されています。文字数が長くなるのを嫌い、表現しやすいものを好むアメリカ人ならではの新しいメジャー用語だと思います。
一方、他のジャンルで使われた言い回しがメジャー用語になった例もあります。「ラバー・マッチ(rubber match)」という単語を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。これは、ボクシングや総合格闘技において、同一選手の対戦が1勝1敗となり、決着をつける3試合目のことを指します。それがメジャーでも引用されるようになり、3連戦の2試合が1勝1敗となったとき、第3戦をラバー・マッチと表現するようになりました。
このように、日本では馴染みのない野球用語が、アメリカにはまだまだあります。メジャー中継での解説を聞いたり、ベースボール誌を読む機会があれば、ぜひ注目してください。今回ピックアップしたメジャー用語が意外とあふれています。
著者プロフィール
福島良一 (ふくしま・よしかず)
1956年生まれ。千葉県出身。高校2年で渡米して以来、毎年現地でメジャーリーグを観戦し、中央大学卒業後、フリーのスポーツライターに。これまで日刊スポーツ、共同通信社などへの執筆や、NHKのメジャーリーグ中継の解説などで活躍。主な著書に『大リーグ物語』(講談社)、『大リーグ雑学ノート』(ダイヤモンド社)など。■ツイッター(twitter.com/YoshFukushima)
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