「ウェブ・ジェム」って何?メジャーリーグの最新用語 (2ページ目)
しかし1980年代後半、ひとりの選手が発した「ウォーク・オフ」という言葉をキッカケに、メジャーで広く使われるようになりました。その人物とは、当時オークランド・アスレチックスに所属していたデニス・エカーズリーです。ある日、エカーズリーがクローザーとして登板し、その試合がサヨナラゲームとなりました。その際、野手がグラウンドからゆっくりと立ち去って行く様子を見て、「ウォーク・オフ」という言葉を思いついたようです。エカーズリーのおかげで、とても洒落たメジャー用語が生まれました。
また、ピッチャーがマウンドに向かったり、バッターが打席に向かうときに流れる、日本でいうところの「選手入場曲」は、アメリカでは「ウォークアップ・ソング(walk up song)」「ウォークアップ・ミュージック(walk up music)」と呼ばれています。昔はオルガン奏者が選手のイメージに合った曲を選んで演奏し、観客を喜ばせていました。伝統的にアメリカでは、オルガン演奏こそが野球場の音楽だったのです。しかしその後、選手が自分の入場曲をリクエストするようになり、ウォークアップ・ソングとして場内に新たな音楽が流れるようになりました。
ウォークアップ・ソングが流れるようになったのは、1980年代後半ぐらいでしょうか。映画『メジャーリーグ』では、チャーリー・シーン演じる豪腕投手がマウンドに上がる際に、パンクバンド「X」がカバーした『ワイルド・シング』という曲が場内に流れていました。
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