【高校野球】人材不足の野手陣 それでも選抜視察のスカウトから名前が挙がった11人の強打者、好打者たち (3ページ目)
ともに大学進学が見込まれており、この先の4年間でどのような成長を遂げるかが注目される。むしろ、花巻東でバッティングの評価を高めたのは、エース左腕の萬谷堅心(まんや・けんしん)だった
「花巻東のなかで最も打撃センスがあるのは彼でしょう。投手からすると一番嫌な打者ですね。投手としても制球力があり、スライダーのキレもいい。大学に進んで球速が伸びてくれば、上位候補に浮上する可能性は十分にあると思います」(パ・リーグスカウトA氏)
智辯学園の1番打者としてチームを牽引した角谷哲人 photo by Ryuki Matsuhashiこの記事に関連する写真を見る
【チームの快進撃を支えた打てる捕手】
人材難とされた打者陣のなかでは、好捕手は揃っていた印象だ。そのなかで、主将であり1番打者として智辯学園を牽引した角谷哲人は、総合力が高く評価された。
「捕球してからスローイングまでの一連の動きが素早く、高校生としては完成度の高いキャッチャーです。走攻守いずれも平均以上ですが、どちらかといえば攻撃型の捕手ですね。打てる捕手は希少価値が高く、需要もあります」(セ・リーグスカウトB氏)
専大松戸の4番・捕手を務める吉岡伸太朗は、180センチ、95キロの恵まれた体格を誇る大型捕手だ。
「引っ張った打球には強さがありますね。ただ、足首や股関節に硬さがあり、ワンバウンドの処理やスローイングにまだ課題があります。今後は打撃を生かすという感じになるのではないでしょうか」(セ・リーグスカウトD氏)
このほかに名前が挙がったのは、「肩がいいし、サイズもある。一生懸命だし、打席の雰囲気もある。鍛えたい選手ですね」(パ・リーグスカウトA氏)という神村学園の梶山侑孔(ゆうしん)、「走り方がよく、身体能力の高さを感じた」(セ・リーグスカウトD氏)という東北の進藤翔愛(しょうあ)、「レベルスイングができ、強い打球を打てる」(パ・リーグスカウトC氏)という滋賀学園の吉森爽心、「ヘッドスピードがあり、すばらしいスイングをする」(セ・リーグスカウトB氏)という大垣日大の竹岡大貴らだ。
低反発バットの時代となり、パワーだけでは通用しない、ごまかしの利かない環境になっている。夏までに実戦経験を積み、この状況を打ち破るような打者が現れることに期待したい。
著者プロフィール
田尻賢誉 (たじり・まさたか)
1975年、神戸市生まれ。学習院大卒業後、ラジオ局勤務を経てスポーツジャーナリストに。高校野球の徹底した現場取材に定評がある。『明徳義塾・馬淵史郎のセオリー』『弱者でも勝てる高校野球問題集173』(ベースボール・マガジン社刊)ほか著書多数。講演活動を行なっているほか、音声プラットフォームVoicy(田尻賢誉「タジケンの高校野球弱者が勝つJK」/ Voicy - 音声プラットフォーム)でも毎日配信している。
フォトギャラリーを見る
3 / 3





















