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【高校野球】人材不足の野手陣 それでも選抜視察のスカウトから名前が挙がった11人の強打者、好打者たち

  • 田尻賢誉●文 text by Masataka Tajiri

スカウトが見た選抜2026の逸材〜野手編

投手編:織田翔希、末吉良丞の現在地と急浮上した投手ふたりの衝撃評価はこちら>>

 期待どおりの活躍こそ見られなかったものの、ドラフト1位候補の横浜・織田翔希、沖縄尚学・末吉良丞らを擁した投手陣と比べると、野手は人材不足の印象が否めなかった。スカウト陣からはため息も漏れ、対象となる選手を探すのに苦労したほど。そのため本来は投手ながら、今回は打者として評価した選手もいることをご了承いただきたい。

長崎日大戦の初回に特大の本塁打を放った山梨学院・菰田陽生 photo by Ryuki Matsuhashi長崎日大戦の初回に特大の本塁打を放った山梨学院・菰田陽生 photo by Ryuki Matsuhashiこの記事に関連する写真を見る

【特大弾を放った菰田陽生】

 そんななか、唯一ドラフト1位候補といえるのが山梨学院の菰田陽生(はるき)だ。194センチ、102キロという堂々とした体格を誇り、MLBのスカウトからも注目を集める逸材である。昨春の選抜では最速152キロをマークし、投手としての魅力も高い。

 しかし今大会は、初戦の長崎日大戦で左手首を骨折。以降は試合に出場することなく、大会を終えた。それでも初打席では、初球のカーブをレフトスタンド中段へ運ぶ一発を放ち、大物の片鱗を見せつけた。

「これまでは投手一本で評価してきたので、投手としての姿を見たかったですね。現状では、速球への対応や守備面には厳しさがある。コンタクト率自体は悪くありませんが、ヒットになっているのは半速球が中心です。ただ、ホームランの飛距離は際立っていました。打球がなかなか落ちてこないほどでしたし、低反発バットであれだけの打球を飛ばせる選手はそういないと思います」(パ・リーグスカウトA氏)

「正直なところ、投手として評価しています。ただ、夏の甲子園でヒジを痛めて以降、150キロ台のボールを見ていないので、不安はあります。打撃については、始動が遅くトップまでに時間がかかるため、速球には苦労しそうです。ただ、あのホームランはまさにアーチストの打球。追い込まれてバスターに切り替える場面もありますが、小さくまとまらず、思いきりのいい打撃を続けてほしいですね」(セ・リーグスカウトB氏)

「力のあるボールへの対応には課題が残りますが、スイングはコンパクトで、一定のミート力も備えています。初球のカーブを一発で仕留めた点は高く評価できますね。動きも決して鈍くないので、どこかのポジションは守れそうです。体格にも恵まれているだけに、プロでも二刀流に挑戦させてみる価値はあると思います」(パ・リーグスカウトC氏)

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