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【夏の甲子園2025】名門・北海は悔しい敗戦をどう生かすか 1年生の147キロ右腕を中心に再出発誓う

  • 元永知宏●文 text by Motonaga Tomohiro

 北海(南北海道)は夏の甲子園出場41回を誇る高校野球を代表する名門校だ。そんな北海でも、初戦はどうしても硬さが出てしまう。

東海大熊本星翔に先発した北海の1年生・森健成 photo by Ohtomo Yoshiyuki東海大熊本星翔に先発した北海の1年生・森健成 photo by Ohtomo Yoshiyukiこの記事に関連する写真を見る

【5失策が響き初戦敗退】

 背番号13をつけた1年生の森健成が先発マウンドに上がったが、3連打とエラーで2点を許す苦しい立ち上がりとなった。さらに1点を追加されて迎えた5回裏の北海の攻撃、ようやく打線が動き出す。5安打で3点を奪って東海大熊本星翔(熊本)の先発・水野右京をノックアウト、試合を振り出しに戻した。

 ところが7回は、北海にとって"まさか"の連続だった。

 4回途中からマウンドに上がったエース・浅水結翔が先頭打者に四球を与え、送りバントをエラーしてノーアウト一、二塁。つづく1番の福島陽奈汰にバントヒットを決められて満塁のピンチを招いてしまった。

 2番打者が打ち上げた打球をショートが落球。センターへのタイムリーヒットのあと、セカンドゴロエラーもあり、6失点を許した。

 北海打線が奮起して7回に1点、8回に3点を取り返したものの、追いつくことができず7対10で敗れた。

 北海の平川敦監督は言う。

「今日の敗戦はミスに尽きます。フォアボールとエラーが出ると負けますね。初回も7回もそうでした。相手よりも多くヒットを打ちましたけど(東海大熊本星翔が11本、北海が14本)、5つもエラーをすれば勝てません」

 2四球を選び、3本のヒットを打ったキャプテンの佐藤瞭磨は言う。

「試合の入りのところで失点しないように気をつけていたんですけど、それができなかった。そのあと追い上げても点を取り返されて......。打席で自分の仕事はできたんですけど、自分の結果がどうこうよりも、チームを勝たせることができなかった、いい方向に進められなかったのが悔しいです」

【頑張れば最後に何かがある】

 特に7回のミスの連鎖は想定外だったことだろう。地方大会で6試合戦って3つしかエラーをしなかった守備陣に大きな綻びが出てしまった。これが甲子園の、それも初戦の難しさだ。雨の影響でグラウンドが荒れていたことも北海には"凶"と出た。

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著者プロフィール

  • 元永知宏

    元永知宏 (もとなが・ともひろ)

    1968年、愛媛県生まれ。 立教大学野球部4年時に、23年ぶりの東京六大学リーグ優勝を経験。 大学卒業後、ぴあ、KADOKAWAなど出版社勤務を経て、フリーランスに。著書に『荒木大輔のいた1980年の甲子園』(集英社)、『補欠の力 広陵OBはなぜ卒業後に成長するのか?』(ぴあ)、『近鉄魂とはなんだったのか? 最後の選手会長・礒部公一と探る』(集英社)など多数。2018年から愛媛新聞社が発行する愛媛のスポーツマガジン『E-dge』(エッジ)の創刊編集長

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