【夏の甲子園2025】名門・北海は悔しい敗戦をどう生かすか 1年生の147キロ右腕を中心に再出発誓う (2ページ目)
1年生の夏に甲子園を経験した3年のセカンド・桜井悠也はこう振り返る。
「グラウンドがいつもとは違っていたかもしれませんが、相手チームも条件は同じ。打球は強かったんですけど、それを捕りきれなかった自分のミスです。相手に流れを渡してしまうようなミスでした。自分が捕ってダブルプレーでチェンジという場面だったのに......」
キャプテンの佐藤、二塁手の桜井とともにチームを引っ張ってきた吉井天星は言う。
「甲子園では思うようなプレーができなかったですし、ミスも多かった。負けるべくして負けたと思います。つらい練習が多かったですが、みんなで苦しい練習を耐えてきました。その仲間と一緒に甲子園に出られたことがうれしかった。北海で野球をして、頑張ったら頑張った分だけ、何かがあるとわかりました。苦しい練習を乗り越えて頑張ったから、甲子園の舞台でヒットも打てました。頑張れば最後に何かがあるということを、これからの人生に生かしていきたい」
2安打、2打点をマークした桜井が言う。
「ミスを取り返して、チームに勢いをつけたいと考えていました。ああいうバッティングができたことはよかったですね。1年生の頃からずっと厳しい練習ばっかりだったんですけど、仲間たちと一緒にやってきて、野球の技術も、人間的にも成長したと思います」
【ピッチャー陣の強化をどう図るか】
本来の実力を発揮できないまま北海は甲子園を去ったが、平川監督は次を見据えている。
「今の3年生は2年前(2023年)の夏に、上級生たちに甲子園に連れてきてもらった。今回、3年生のおかげで来られた。甲子園での経験を1、2年生が今後に生かしてほしい。佐藤、桜井、吉井の3人がまとめ役としてチームを引っ張ってきてくれましたが、そういう役割ができる2年生が責任感を持ってやってほしい」
この日、先発マウンドに立ち最速147キロをマークした森は、チームの中心的存在としての活躍が期待されている。
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