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ドラフト1位指名確実&サプライズ候補を予想してみた 佐々木麟太郎はどうなる?  (2ページ目)

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
  • photo by Ohtomo Yoshiyuki

 ただし、ともに精神的にムラッ気があり、完成度が高いとは言えない。それを短所ととるか、伸びしろととるかで評価が変わりそうだ。

 度会はアマ最高峰で揉まれた打撃力を評価されるだろう。指名漏れに終わった横浜高時代から攻守にレベルアップした野球へ取り組む姿勢、21歳という若さも魅力。チームに陽のオーラを吹き込む天真爛漫なキャラクターも得がたい魅力だ。

【サプライズ1位候補】

 前出の6選手以外は、1位指名を予想するのが難しい。なぜなら、ドラフト会議はいい選手が上から順番に呼ばれるわけではない。各球団の補強ポイントを埋める「求められた選手」から呼ばれていくのだ。

 たとえば昨年のドラフト会議では、完全に素材型の遊撃手であるイヒネ・イツア(誉高)をソフトバンクが、将来性の高い本格派右腕の斉藤優汰(苫小牧中央高)を広島が1位指名するサプライズもあった。

 現在のプロ球界は全体的に「投高打低」の傾向にある。どのチームも若くてイキのいい投手が続々と育っているのに対し、野手陣はハイレベルな投手への対応に苦慮している。両リーグの規定打席に到達したなかで、打率3割を超える打者はわずか6人(8月25日現在)しかいない。

 もちろん、各球団ともファームを含めて若手野手を育成しようと躍起になっている。それでも、貧打に苦しむチームは屋台骨を支える野手、起爆剤になりうる野手が喉から手が出るほどほしいはずだ。

 翻って今年のドラフト戦線を見渡すと、大学生に好投手が多い。つまり、投手に関しては「供給過多」の感が強い。野手は前出の佐々木、真鍋、度会以外で「1位間違いなし」と言える選手は少ない。意外な選手の名前が「サプライズ1位」として呼ばれる可能性は十分にあるだろう。

 候補に挙げたいのは、下記の4選手だ。

武田陸玖(山形中央高/投手&外野手)
横山聖哉(上田西高/遊撃手)
進藤勇也(上武大/捕手)
廣瀬隆太(慶應義塾大/三塁手)

 武田は投打二刀流としてのプロ入りを希望しているが、野手としての才能が際立っている。天才的な対応力の打撃と高い身体能力を高く評価し、最上位で指名する球団があっても不思議ではない。

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