同級生はアイドル、副主将は女子。
異色の高校野球部・大阪学芸とは?

  • 谷上史朗●文・写真 text&photo by Tanigami Shiro

 思えば、一昨年夏の大阪代表校・大阪偕星学園もPL学園のすぐ近くにグラウンドがあった。大阪高校野球のシンボルであったPLが戦いの舞台から消えた年に、またしてもその近隣から大阪の夏を賑わせる新勢力が現れるのか......。

 大阪学芸は初戦に続き、18日の2回戦(対長吉戦)も11対1と6回コールドで勝利した。しかし、監督、選手とも表情はすっきりしていなかった。記録員としてベンチから戦いを見ていた井坂の見立てはこうだ。

「2回戦を勝てば、3回戦で大商大堺と当たるというのが、みんな頭のどこかにあって、目の前の試合に集中しきれていないように感じました」

 大阪大会は最初の抽選で3回戦までのヤグラが決まる。その後、4回戦前、準々決勝前と、計3回抽選を行なうが、最初の大きなヤマが22日の大商大堺戦だ。

 大商大堺とは春の4回戦で戦い7対3と勝利。大阪学芸の選手たちが自信を深めた一戦となった。大商大堺は一昨年の秋に大阪大会を制し、この夏は初戦で全国制覇の経験がある近大付を破った文句なしの実力校。「だから逆に......」と井坂が続ける。

「今度の試合は『いよいよ』という感じで、みんな集中してやってくれると思っています」

 ちなみに、井坂は「瑠海」の名前から察せられるように女子。本来のマネージャーだけでなく、今は副キャプテンを兼務する(男子部員の副キャプテンもいる)。小笹監督が説明する。

「昨年の夏を負けて、新チームのことを考えたとき、『なんかインパクトないなぁ』と思って考えたのが井坂の副キャプテンでした」

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