バイエルン3連覇をかすませたクロップ監督の退任

  • 山口裕平●文 text by Yamaguchi Yuhei photo by Getty Images

欧州サッカー2014-15総括(7)~ドイツ10大ニュース・後編~

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【第5位】今季、ブレイクした注目の若手は?
 
 ブンデスリーガのクラブで最も多くの育成組織出身者をトップチームに送り出しているシャルケだが、DFヘベデスやMFドラクスラーといった選手に続く期待の若手が現れた。彼の名はレロイ・サネ、19歳のアタッカーだ。昨季18歳でリーグ戦デビューを飾ると、今季は前線に負傷者が相次いだこともあって出場機会が増えた。

 最大の武器はその爆発的なスピードで、チャンピオンズリーグでのデビュー戦となったレアル・マドリード戦ではいきなりゴールを奪っている。

最終節終了後、ファンに挨拶をするクロップ監督(ドルトムント)最終節終了後、ファンに挨拶をするクロップ監督(ドルトムント)【第4位】ドイツサッカー界ちょっといい話

 今季のブンデスリーガでは、ピッチ内外で連帯感を示すアクションが見られた。フランクフルトのFWセフェロビッチは、ゴールを決めた後、友人を守ろうとした際に暴行を受けて亡くなった少女を追悼するメッセージを記載したアンダーシャツを披露。本来は処罰の対象となる行為だが、リーグは特例で処罰を課さなかったどころか、翌週には試合前に被害者となった少女へ黙祷をささげた。

 また、試合中に負った大ケガの影響で、復帰する前に契約が切れてしまうことになったMFソトに対し、所属のマインツが契約延長を提示、彼の早期復帰を後押ししたことも話題となった。

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