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池田向希が競歩代表に内定。
強さの秘訣は同郷同学年の「同志」の存在 (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by Kyodo News

 池田を指導する酒井瑞穂コーチは、笑顔で今回のレースを振り返る。

「表情もそんなにキツそうではなかったので、3分40~45秒に上げてガツンと行くこともできたと思います。しかし、この前の日本選手権では最後に警告カードが多く出ていたこともあり、確実に代表権を取るためには最後まで安定したフォームで歩かなければいけないと池田は考えたのでしょう。最後の直線でも不安のない表情をしていたので、成長しているなと思いました」

 池田は、東洋大入学が決定したときは、新入生枠でマネージャー兼任の入部だった。だが、入部決定後に出場した、高校3年最後のレースである2017年の能美大会では、1時間22分43秒の7位で高校生トップの結果を獲得した。

 入部してからも、「負けん気が強い」と酒井コーチが言う性格で力を伸ばした。1年時から関東インカレや日本インカレで2位になり、2月の日本選手権では1時間19分13秒で4位に入った。

 初の世界大会代表入りを果たした2018年5月の世界競歩チーム選手権では、実績のある高橋や山西などを尻目に優勝。昨年はユニバーシアードでも優勝し、勝負強さを見せた。

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